ある方からの電話

先日は久しぶりにある方から電話をいただきました。

その方とは数年前に知人の紹介でお会いしました。当時は上場企業の関連会社で社長をされていました。そのグループは本業に関連する業界から企業を買収し、再建、再成長させる手法で全国的に知名度のある会社です。

現在は、ある業界で数県にまたがって事業展開する企業の後継経営者に請われて右腕として役員をされているとのことです。その方が行かれたということは、おそらく上場を視野にいれた経営を行うためだろうと頭に浮かびました。そのため電話の要件は資金調達やM&Aのご相談の電話だろうと思料し近況を話しながら話を進めていきました。

しかし次の瞬間、「水沼さん、人を大切にする経営学会についてお聞きしたいのです」とその方のイメージと一致しない問いをいただきました。まだ、40半ばながら新卒で入社した小さな会社を十数年で上場させる原動力となり、その後は新規事業の責任者を歴任されてきた方です。そのため、私はその方について人を大切にする経営とは縁遠いと勝手に考えておりました。

さらにお話をお聞きすると「今在籍している会社は、予てから経営理念で現場の社員の幸せを謳っております。その理念に沿って、社長と一緒に今後の経営を考える上で参画するに値する表彰制度や団体を調査しておりました。その調査のなかで人を大切にする経営学会を知り、考え方や取り組みが自社の今後の成長には欠かせないとお互いに一致しました。さらに、詳しくホームページや会員企業を見ていたところ、水沼さんの名前を見つけて早速電話してしまいました」                  これがお電話をいただいた経緯であり、私もやっと電話の意図を理解できました。

その後、詳しく会社の説明をいただき、私も学会活動内容や入会の手続きなどを説明させていただきました。次はお互いに学会の活動でお会いできればと話を終えました。電話を切った後、しばらくなんだかうれしい気持ちになりました。

上場を目指す会社が同時に人を大切にする経営を学びより深く実践していく。時代は変わってきているのだと実感した出来事でした。

(人を大切にする経営学会 事務局次長 株式会社サクシード 水沼 啓幸)

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