NHK大河「光る君へ」を仕事に活かす(源氏物語) 薄雲    

 源氏32歳、内大臣にまで大きく出世します。明石の姫君の将来を考え、源氏は紫の上に養女として養育してもらうことを決めます。つまり、正妻に妾の子供を託すことを源氏は決断するのです。明石の君は、一人娘の明石の姫君との別れを寂しく悩みますが、尼君にさとされ養女とすることを承知します。一方、夫の外の子の面倒を見るように言われた紫の上は、嫉妬の感情を抱いていましたが、実際に姫君の愛らしさに触れると、自分に子供が授からなかった不幸を棚上げし、彼女を愛して育てます。

 源氏は政界を引退して出家する希望を持っていましたが、太政大臣が亡くなり、後見人が必要な冷泉帝にとっては、源氏が頼りでした。

 世の中は天変地異が起き、人々の生活への不安が高まる中で、源氏の憧れの夫人である藤壺が生涯を閉じます。源氏は深く嘆き悲しみます。

 藤壺の回復を祈祷する中で、冷泉帝は加持僧から、自分の父親は源氏であるという秘密を聞かされます。また、源氏も帝が秘密を知ってしまったことに気付きます。冷泉帝は父親を気遣って自ら退位することを考えますが、源氏が必死に押し留めて説得します。

 源氏の二条院の御殿に、秋好中宮(斎宮女御)が里帰りしました。秋好中宮は前の皇太子と六条御息所の夫婦の娘ですが、源氏が養女として引き取り、冷泉帝のお后として結婚させていました。源氏は六条御息所との思い出を語りながら春と秋ではどちらが優れているかを語り合いました。その中で源氏は、この女御に対し恋心をほのめかします。それを聞いて女御は源氏を疎ましく思います。源氏は、紫の上が春を好み、女御は秋を好むことを知り、物思いにふけります。

 源氏は、藤壺を失った心の傷を補うために、朝顔の姫君を訪問します。紫の上はこのことを知り嫉妬します。

 源氏は、やはり紫の上が素晴らしいと思い返して寝ます。その夢に藤壺が現れ、藤壺は源氏に対して、冷泉帝誕生の不義の密通が子供に知られた恨みことを言うのでした。            (人を大切にする経営学会:根本幸治)

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