No316『株式会社イケヒコ・コーポレーション(福岡県三潴郡)』第14回受賞企業ホームページから

このシリーズでは「第14回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業のホームページを拝見して印象に残った内容をご紹介しています。
 https://ikehiko.net/
 https://www.ikehikoshop.jp/
今週は株式会社イケヒコ・コーポレーション(福岡県三潴郡)さんです。審査委員会特別賞を受賞されました。

●概要
会社名 株式会社イケヒコ・コーポレーション
本社所在地 福岡県三潴郡大木町三八松1052
資本金 1億円
創業 1886年(明治19年創業)
役員 代表取締役社長 猪口 耕成
事業内容 インテリア、寝具製品の製造販売
事業所
東京支店 埼玉県越谷市流通団地1-1-7
大阪支店 大阪市淀川区西中島5-13-9 新大阪MTビル1号館5F
札幌営業所 北海道石狩市花川南8条3丁目31番地
アイズコーポレーション 福岡県三潴郡大木町三八松115
ベトナム・ホーチミン駐在員事務所

●沿革
1886 明治19年 初代 池上彦太郎、福岡県三潴郡大木町奥牟田にて畳販売を創業
1933 昭和8年 二代目 猪口和四郎、畳表卸売業を開始し、全国に販路を拡大
1957 昭和32年 『有限会社 池上彦太郎商店』設立
1963 昭和38年 三代目 猪口芳範 代表取締役 就任
1966 昭和41年 PPカーペットの製造を開始 メーカーとしてのスタートを切る
1970 昭和45年 い草とPPを交えた「交織製品」の開発に成功
1975 昭和50年 い草センターラグの製造を開始
1987 昭和62年 中国江蘇省にてい草の生産を開始
1990 平成2年 株式会社イケヒコ・コーポレーションに社名変更
1993 平成5年 小売対応流通センターを開設 10,000㎡
2010 平成22年 四代目 池上廣則 代表取締役社長 就任
2017 平成29年 猪口耕成 代表取締役社長 就任

●多種多様で充実した情報発信
NEWSのページ(https://ikehiko.net/news/)を読み進めると同社をとても知ることができます。
新製品やコラボ製品、ユーザーとともに作る試作品オーディション、全国各地でのイベントや出店情報、東海大学とのつながり、い草の植え付け研修など掲載されています。同社の活動の幅広さや情報発信に力を入れている姿勢が好感とともに伝わってきます。

●社会貢献活動
・2012年からい草の自社栽培を開始
い草の生産量が減少するなかで、日本古来から続く、い草・畳の文化を継承していくために、自社栽培したい草製品を開発しています。
・こどもプロジェクト
「こどもプロジェクト」という活動を通じて未来を創るこどもたちを応援しています。
古来から続く畳文化、肌に優しい「安心の素材」である日本のい草の良さを子育てファミリーを中心に幅広く知ってもらうことを活動のテーマとしています。

●い草についての掲載から
・わたしたち日本人のくらしによりそってきた畳・い草。呼吸する素材であるい草は、雨が多く湿度が高い日本のくらしに適した素材です。ですが近年、住環境やライフスタイルの変化に伴い畳離れが進み国内の栽培農家は激減、軒数はピーク時の1/20に減ってしまっています。
い草の特徴は、
 ・調湿効果で四季を通じて過ごしやすい
 ・汚れにくくお洗濯いらず
 ・驚きの消臭力
 ・夏はサラサラで冬もひんやりとしない
 ・掃除がしやすくて清潔
・い草の田んぼで採れるい草で商品化される割合は約60%。残りのい草は、長さが足りなかったり不揃いだったりするために廃棄されていましたが、短いい草を使った製品開発や、い草生地を織る過程で出来る端材を細かくチップ状に加工し枕の中材にするなど、無駄を減らし、い草の機能性を最大限に活かす工夫をしています。生産ロスを減らし、焼却処分を減らせます。使い手と作り手に、そして環境にも心地よいモノづくりを追求しています。

●最後に
同社のホームページにはこのようなメッセージがありました。
これから先、い草農家が事業継承していくためには、生産されたい草の使用率を上げること、い草商品そのものの需要を高めていくことが重要です。い草の栽培、織り、加工、そしてお客様へ。そんなモノづくりを通じて、未来へ繋ぐサイクルを築いていきます。
私も早速い草のラグを注文させていただきまました。この香りは落ち着きますね。日本の文化を大切にすることを改めて感じた株式会社イケヒコ・コーポレーションさんのホームページでした。

***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です