No317『株式会社インター・アート・コミッティーズ(埼玉県さいたま市)』第14回受賞企業ホームページから
このシリーズでは「第14回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業のホームページを拝見して印象に残った内容をご紹介しています。
https://www.interart.co.jp/
今週は株式会社インター・アート・コミッティーズ(埼玉県さいたま市)さんです。審査委員会特別賞を受賞されました。
●概要
社名 株式会社インター・アート・コミッティーズ
設立 1992年5月
資本金および資本準備金 3,320万円
売上高 99億4,700万円(2023年7月期実績)
IACグループ売上高 122億5,000万円(2023年7月期実績)
役員 代表取締役社長 皆川 充
事業内容 カーライフサポート事業、音楽関連(エンタテインメント)事業、地域開発事業
本社所在地 埼玉県さいたま市浦和区仲町1-12-1 カタヤマビル1F・8F
社員数 271名(2024年4月1日現在)
アルバイト従業員数 156名(2024年4月1日現在)
●ユニークな事業と展開
①カーライフサポート事業
運転免許取得をめざす人に対し、安心で楽しい合宿免許を提案し、合宿中や免許取得後もサポートするカーライフサポート事業。
事業は平成14年からスタートし、現在では130校を超える全国の指定教習所と提携、30,000店舗を超すコンビニエンスストアをはじめ、百貨店などでカタログを設置し事業を展開しています。
年間に約100,000名から同社のコールセンターへご連絡があるそうです。
合宿免許に申込みをする顧客層は、就職や進学という人生の節目を迎えた若者が大半です。こうした若者を単にカスタマーとして捉えるのではなく、社会発展の担い手として、彼らの成長を継続的に支援する事業です。
カーライフ領域のみならず多方面にわたって若者に必要なサポートメニューを提供することを目指し「CSR活動」をスタートしました。
②カーライフサポート事業から生まれたCSR活動
家庭や貧困などのさまざまな問題から、進学、就職はおろか、運転免許取得もままならない多くの若者がいることを知り、埼玉県の児童養護施設で暮らす18歳の児童に対し、運転免許取得費用全額を負担する支援を行っています。
(平成26年度18歳の児童29名、平成27年度には49名、平成28年度には58名の児童の運転免許取得支援)
③新たに「人材紹介事業」開始
最も得意とする運転免許の分野を強みとし、物流企業や自動車教習所など、免許を活かせる仕事と人材との橋渡しをする事業です。IACの合宿免許で免許取得した人をはじめ、申込み者の就労を支援しています。
●グループ会社7社
採用ページに「IACって何をやっている会社?」という質問に対して、社長からこんな説明がありました。
“コア事業は合宿免許エージェンシーですが、それを取り巻く周辺事業と、ほかにも多様な新規事業-これを私は“衛星事業”と呼んでいます-があり、それらを育て連携していく”とあります。
株式会社IACドライビングスクール・・・自動車学校の運営
一般社団法人 コンパスナビ・・・社会的養護が必要な児童・若者の就労支援、運転免許取得支援、住居支援、自立支援、居場所支援
株式会社コンパスキャリア・・・人財事業(有料職業紹介事業/ 労働者派遣事業/アウトソーシング事業の受託・請負等)
株式会社ファーストビジョン・・・採用ブランディング、企業ブランディング、人材採用コンサルティング、組織人事コンサルティング
株式会社時空間・・・IACグループが運営する事業の空間及びデザインプロデュース、店舗空間デザイン・内装設計
株式会社小梅・・・レストラン事業、教習所給食事業、バンケット事業
有限会社 パン工房 風見鶏・・・各種パン類、洋菓子等の製造及び販売
●最後に
2011年に東日本大震災が起きたとき、若者を応援することを考え、児童養護施設の子供たちに運転免許取得助成制度を開始しています。運転免許は自動車の運転だけでなく、身分証として彼らの人生を支える鍵になることが理由でした。
現在は、児童養護施設の児童など社会的養護が必要な若者の自立支援を行っています。
ホームページには多くの説明はありませんでしたが、本業を軸としたCVS(社会共有価値の創造)を行うユニークで社会公器度の高い事業会社さんです。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
コメントを残す