北海道のワインプロジェクト

先日、あるレストランの店員さんから「最近は、フランスのワイナリーも北海道に進出してきているんです。地球温暖化の影響もあるのでしょうが、北海道のワインは確実に美味しくなっています。」というお話を伺いました。WEBで調べてみると、確かに2021年1月2日付けの朝日新聞デジタル版で、「仏老舗ワイナリーが北海道進出「温暖化実感している」」との記事がありました。北海道に進出してきたのは、フランス東部ブルゴーニュ地方で300年近く続くワイナリーのドメーヌ・ド・モンティーユです。北海道の気候は、ピノ・ノワールとシャルドネに合うそうです。北海道でのプロジェクトが決まったのは2016年。プロジェクト名は「ド・モンティーユ&北海道」といいます。

 ホームページによれば、2018年から北海道余市地域の友好的なブドウ栽培者からブドウを分けてもらいワインを醸造し始めるとともに、2019年にはブドウの初植樹、そして2023年には函館にワイナリーを完成させたとのことです。

 ここまでの話は、単にワインの紹介みたいになってしまいましたが、重要なのはここからです。

 このド・モンティーユ&北海道プロジェクトは、「ブルゴーニュ千年の古いノウハウと経験を、日本のワインメーカーの方々と完全に協力共有し、新世代の日本の生産者が北海道のテロワールと気候に関する技術と知識を私たちのチームと共有して行くことを目的」としていると書かれていました。そして、そのパートナーとなっているのが、ココファームとブルースガットラブ氏(10Rワイナリー)です。

 ココファームとはご承知のとおり、有限会社ココ・ファーム・ワイナリーであり、第9回日本でいちばん大切にしたい会社」審査委員会特別賞を受賞した会社です。知的障がい者の施設であるこころみ学園の園長であった川田昇さんが障がい者の父母の出資により設立した会社です。ここでは、こころみ学園の園生が活躍しています。

ブルースガットラブ氏は、カルフォルニアのワインコンサルタントであり、川田昇氏の活動とココファームのワインに惚れ込み、1989年に来日し、その後20年間醸造責任者を務めました。

ココファームの活動が、人と人とを結びつけ、世界に向けて広がっています。自分は全く関係ありませんが、とっても嬉しく思いました。

(学会 法務部会 常任理事 弁護士山田勝彦)

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