適度な競争が「幸せ」を呼ぶ!
ジャンボ尾崎が他界しました。私が、会社の付き合いでゴルフを始めたころは、青木功、ジャンボ尾崎、中島常幸が、AONと言われた三人が、凌ぎ削り合い優勝争いをしていたことに私だけでなく多くのファンが興奮してブームになりました。
ジャンボ尾崎の訃報を聞いて、青木は「長年良きライバルとして、二人でゴルフ界を引っ張って来ただけに、言葉が無いです。また一人、大切な戦友を失い寂しい気持ちでいっぱいです」
中嶋は「僕が頑張ってこられたのもジャンボのおかげです。ありがとうの言葉しかありません」
といったコメントしました。
競争社会と聞くと、何かとても悪いもののように言われることがあります。しかし、本当でしょうか?企業活動では、競争がない社会には商品サービスの質の向上へのインセンティブが弱くなります。しかし、競争があることで、消費者にとってはより改良された質の高い商品サービスを得られることになります。
社員にとっては、ライバルが少ないほど出世競争には有利かもしれませんが、長い目で見てライバルがいない状況では力がつかないのではない?
スポーツの世界は、優劣が明確です。100m競争でオリンピックで1位になった選手に対して2位になった選手は、悔しいに違いありませんが精一杯努力したことに充実感を感じているのではないでしょうか?
一方、組織はスポーツほど明確ではありません。会社の実力者の引きが強いから、たまたまいいエリアが担当になったから・・・と、不条理を感じることも少ないないからです。それでも、金間大介教授が行った調査は以下の通りです。
社会人1200人を対象に行った調査の結果、
競争相手がいる人といない人では、驚くべき差があることとわかった。
たとえばライバルがいる人は、いない人に比べて
・26%も、仕事への「意欲」が高い。
・33%も、仕事の「満足度」が高い。
・36%も、「成長」の実感度が高い。
・28%も、「年収」が高い。
・39%も、「幸福度」が高い。
といった結果を得ています。
経済成長は、子供の幸福感をもたらさないといった調査があったりと、
意見が分かれるところかもしれません。
そうした様々な論文、調査結果を見ても、私は、「程度な競争」が必要だと思います。
つまり、競争のない社会は不幸であり、また、競争が過度にある社会もまた
不幸であるのではないでしょうか。
高校無償化が既定路線になっています。しかし、競争がある国と比べて、
競争がない国の子供が本当に幸せだろうか?と思います。教育レベルも落ちるに
違いありません。
画一的な政策は、「働き方改革」をはじめ、決していいことばかりではないと
思います。
藤井 正隆

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