ベトナム・ウルルン滞在記


坂本教授とゼミ生有志で向かったベトナムは、講演や企業視察、現地交流など、朝から晩まで予定を組んでいただき、貴重な体験をすることができました。

坂本教授の思いが国境を越え、ベトナムの人たちに届くのを目の当たりにできたことに感激しました。講演後にぜひにと、快く会社訪問の機会をくださったIT企業のコウェルさん。帰国当日の朝に訪問し、会社説明を流暢な日本語で受けました。その後、離職率を減らすにはどうすればよいかについて、経営者や経営コンサルタントを含むゼミ生1人1人から提案させていただきました。この会社のために何かできるか、という真剣で白熱した問答も、心が通い合い、とても印象に残っています。

それにも増して、特に深く心に残ったのは、ベトナムの農家を訪れた時間です。涙があふれそうになるのを何度もこらえ、笑顔で交流しました。やさしい人々。屈託のない笑顔。首都ハノイから車で2時間半、北東側の農村地域バクニン省。バクニン省の景色は都会のハノイとは打って変わり、どこまでも平坦な道、のどかな農村地域が広がります。ちょうどバナナ畑が一面に広がり、緑色の実をたわわにつけていました。とうもろこし畑や野菜も一面に植えられて見事でした。

私たちを歓待してくれたのは、来年2月から日本で勉強予定の、ハノイ工業大学出身の三男を持つご家庭です。

旧正月に食べるごちそうを朝からたくさん手作りし、手厚くもてなしてくれました。驚いたのは、すべての食材が自作したものでした。お米も、鶏肉も、川魚も、野菜も、バナナも、みかんも、すべて。そのごちそうを見て感激したのはもちろんですが、自然の中で、命と向き合って暮らすベトナムの生活に触れることができ、大切なことを学ばせていただきました。便利すぎる生活に慣れた自分を省みて、心がチクンと痛む、何よりも貴重な経験でした。


大歓迎してくれた、お父さんとお母さんは終始にこやかな笑顔が素晴らしかったです!もっと食べて、もっと食べてと、おもてなしの気持ちが伝わって、泣きそうになりました。一生懸命作ってくれた、ベトナムの料理、温かな味が口いっぱいに広がりました。

いい意味でカルチャーショックを受けた1日。ハノイのバイクレースの激しさや活気が嘘のような、まるでタイムスリップしたかのような農村地帯、バクニン省で現地交流が多くの気づきになりました。どこに行っても人の心は言葉を越えて通じ合えるものです。ベトナム人の丁寧な暮らしぶりを目の当たりにして、生きるとは、という根源を感じる貴重な体験になりました。

素晴らしい機会に感謝を込めて。

12月も笑顔の毎日をお過ごしください。
福満景子

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