島根県浜田市のシングルマザー

1年前

地方自治体は、高齢化と人口減を食い止めようと、あの手この手の支援策によって都会からの移住者を奪い合っている。

最近、成功していると見える町に行った方から、移住してきても数年後には出てしまうと言う話を聞いた。

そんな中、単に「人口」を増やすのではなく、能力や経験をもつ「人材(財)」に移住してもらおうという動きが活発になってきている。
人材不足で困っている地元の企業や施設と、移住者をマッチングしようというのだ。

12月22日に放映されたガイアの夜明け。
紹介された市・町が最近、行った島根県と高知県にだったので身近に感じた。

今日は島根県浜田市のシングルマザーを取り上げる。

島根県でも最も高齢化が進む浜田市は、2040年には20~39歳の女性人口が半減すると予測される「消滅可能性都市」のひとつ。人口は5万7千人。
市街地でもシャッター商店街が増え、通りを行き交うのもお年寄りの姿が目立つ。3人に1人が65歳以上だ。
特別養護老人ホームでは、足腰が弱り、耳が遠くなった60~70代のパート女性が、さらなる高齢者を介護するという「老老介護」の状態だ。

浜田市は、そんな高齢者介護施設で働いてくれる人材を探すことにした。狙いは「都市部で暮らす、ひとり親世帯」。
これまでの移住者を分析したところ、夫婦がいる世帯に比べ、ひとり親世帯の方が移住後の定着率が高いことがわかったのだという。

市内7か所に介護施設がある。
移住者には給与や養育費、家賃補助など、1年間で最大400万円相当の支援をすると発表。
すると、3世帯の募集に対してなんと150件を越える問い合わせが殺到した。
2泊3日の見学ツアー、久保田市長が挨拶、親子で通う15分以内にある保育園、小学校、中学校と近くにある介護施設を視察した。

今年9月、選ばれたシングルマザーたちが移り住んできた。番組では3組でなく4組と放映した。
大阪でいくつかの仕事を掛け持ちしながら、中学2年生の息子を育ててきた谷和香苗さん(45歳)。
多忙で息子と向き合えない現状を、田舎に移住することで変えたかったと言う。愛犬も一緒だ。

また、名古屋で2才の娘を育てていた立松凛さん(23歳)は、名古屋では待機児童の問題で娘を保育所に預けられなかった。
そのためフルタイムの仕事にも就けないという状況から抜け出すためにやってきた。

2組共、自宅から数分の場所に介護施設がある。最初は戸惑ったが2・3か月後には一人前になった。
近くにコンビニがないのは不便だが自然と取れたての野菜等をいただく人情ある隣人がいる。
帰宅すると娘・息子がいる、お母さんが一番ほっとする時だ。

私、知野の両親も3歳の時に離婚し、母子家庭だった。伯父叔母に預けられて数年間、仲居をした。
シングルマザーの母は我が子のためと思うので強い働き手となる。

多くの経営者はシングルマザーの雇用を拒む。
子供が小学生以下だと熱を出した等は当たり前なので、女性を多めに採用して女性の素晴らしさを生かして欲しい。
小学生以上では積極的に採用して欲しい。

番組の最後には、浜田市の第2次の募集にシングルファーザー1組を含んで4組の移住が決まった。
法政大学大学院の小峰教授は「女性は日本最大の眠れる資源」という。
坂本教授は、「新しい時代の主役」と言う。

あすは土曜日なので愛犬シシィの登場。
月曜日に高知県の漁師の7300人の中土佐町に34歳の凄腕の都会からの移住者をとりあげる。

今日と月曜日の2例は永住する移住者を呼び込める人口減少の市・町に明るさを与える。

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