愛媛県今治市のメーカー「IKEUCHI ORGANIC」
1年前
9億円の負債から池内社長の執念が。
12月22日(木)22時からBSジャパンの「夢職人」
1万円出しても買いたくなるというバスタオルが注目を集めている。
風で織ると名付けられたそのタオルは、吸水性、柔らかい肌触り、速乾性などに優れ、使い心地の好みに応じて18種類もあるという。
作ったのは、日本3大タオル産地の愛媛県今治市のメーカー「IKEUCHI ORGANIC」(売上高6億円、従業員35人)。
さらに、同社が拘っているのは安全性。原料は無農薬の綿花、さらに工場で使用する電力は風力発電という徹底ぶりだ。
「創業120年を迎える2073年までに、赤ちゃんが食べられるタオルを作るのが、僕らの壮大な目標」と池内計司代表は言う。
素材だけでなく、イケウチのタオルは作り方にも随所に独自の工夫が見られる。
複数の種類の糸を緩く縒って繊維の表面積を増やすことで、抜群の吸水性をもたせた。
また、パイル(タオルの突起)の長さで、吸水性と速乾性のバランスを調整、消費者の好みによって作り分けている。さらに、糸の太さにバラツキが出るオーガニックコットンを手間をかけて選り分け、天然素材へのこだわりを実現した。
彼らが天然にこだわるには、自社ブランドの差別化という狙いがあった。環境意識の高いアメリカで同社のタオルは認められ、日本へ凱旋したのだった。しかし、自社ブランドの成功目前に、大手取引先の問屋が倒産。負債9億円を抱えて連鎖倒産の危機にさらされた。民事再生を余儀なくされた。
新たなOEM先を探すか、自社ブランドで勝負するか?決断させたのは同社のタオルファンからの励ましのメールだった。池内代表は、「風で織るタオル」中心の戦略を選択した。その時に大切にしたのは「作る側の製品への思いを伝えること」。SNSで地道に発信していった。口コミで噂は広がり成功への道が開けた。池内代表は「エンドユーザーの言葉しか聞かない。そこにしか真実はない。」という。
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