泣き歌「トイレの神様」
突然ですが、
あなたの“泣き歌”は何ですか?
人生には、嬉しい時、辛いとき、悲しいとき、苦しいとき…など、
涙を流すシーンがたくさんあります。
そんな様々なシーンに思いを馳せ、あるいは自分を重ねることで、
聴くと思わず涙を流してしまうのが“泣き歌”です。
ラジオ業界で働いていたので、ずいぶんたくさんの曲を聴きましたが、
私はこれまで、好きな曲、共感する歌はあれど、涙まで流す、
胸を締め付けられる歌には出会ったことがありませんでした。
それが…
先日、車でラジオを聴いていると、
アコースティックライブの様子が流れてきました。
ギター1本、素敵な声、わかりやすい歌詞。
すぐに、その歌の世界に惹きこまれ、
終いには涙が溢れてきました。
曲は、植村花菜さんの「トイレの神様」。
そのタイトルのインパクトから、
曲名は知っていたものの聴くのは初めてでした。
そうそう、上海万博で多くの中国人が涙したというあの曲です。
“おばあちゃんっこ”だった植村さんが、
おばあちゃんとの思い出を歌い上げた実話ベースの歌です。
私も植村さんと同じく“おばあちゃんっこ”でした。
おばあちゃんに遊んでもらった小さい頃の思い出。
疎遠になってしまった中・高校生時代。
忙しさにかこつけて会いにいけなかった20代。
そして、永遠の眠りについた病床のおばあちゃんの顔。
おばあちゃんに何も孝行出来なかった自分と重ねると、
その喜怒哀楽が涙となって溢れてくるのです。
まさに私にとっての“泣き歌”、
それが「トイレの神様」なのです。
この曲を聴くたびに、ある思いがこみ上げてきます。
“無縁社会”といわれる今、高齢者の孤立化が社会問題になっていますが、
微力ながら“おじいちゃん、おばあちゃんが笑顔になる社会”の
一助になることができればという思いです。
“おばあちゃんっこ”でありながら孝行できなかった私の
せめてもの罪滅ぼしでもあり、ある種使命感にも似た気持ちなのです。
そんな思いを胸に、今後、研究とともに社会活動をしていきたいと思います。
年末にかけて色々な音楽番組がありますが、
「トイレの神様」、是非、聴いてみてください。
「おばあちゃん、ありがとう!」。
火曜日担当のキナミでした。
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