正月の一冊

水曜担当の鈴木(良)です。

 皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 正月三が日もあっという間に過ぎ、そろそろ正月気分から抜け出さなければなりませんがなかなか切り替えモードにならない今日この頃です。

 そんななまくら頭に喝を入れるため、先月25日ゼミで配られた「むすんでひらいて」小松シキ著 を一気に読み終えました。坂本先生の感想の通り、涙なしでは読めないとてつもない苦労話でした。冒頭の吹雪の中で意識が朦朧としてくる場面は、私の亡き父親が生前話してくれた越後の雪深い峠越えでの体験と重なりそれはリアル感がありました。

 時代背景もほぼ同じで、空前の視聴率を上げた、朝の連続テレビ小説「おしん」を彷彿させる場面もありましたが、主人公シキさんの苦労はそれにまさるとも劣らないものでしょう。

 彼女の成功要因を語ることは、その強烈な人生体験からして恐れ多いことですが、あえて挙げるならば、どん底に何度も突き落とされた数奇な運命をたどるなかで身についた生きる力、決してあきらめない強靭な精神力、家族で支えあい乗り切る中で得られた身内や隣人に対する限りない愛情、やさしさが挙げられるでしょう。

 と同時に見逃せないのが、天性の才能と運の強さでしょう。彼女の人生の節目、節目に必ず大事な出会いがあり、そのチャンスを逃さず一層の成長を遂げてゆく生き方は、どん底体験を経験したからこそ成し得たものでしょう。それに加え、天性の明るさが沢山の協力者(サポーター)をつくることになります。夫との運命的な出会い、夫のまさに参謀ともいえる適切なアドバイスは現代の経営にもつながるところがあります。

 珠玉の一冊を紹介して下さった坂本先生に感謝するとともに、新たな勇気をいただきこの1年を乗り切っていきます。

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