素直な心
坂本ゼミに入り、意外だったことがあります。経営学なはずなのに、ゼミの最初は文学の時間が多かったことです。今にして思えば、ゼミ生の心を素直な心にされる意図があったのかな、と思います。
たとえば、福島県、柏屋さん発行の児童詩誌「子どもの夢の青い窓」を読ませて、ゼミ生を感動させてくれました。
詩に描かれた子どもの世界は、純真、かと思いきや、大人顔負けの真理を突いたハッとさせる詩もありました。
詩に感動すると、見栄、恥、屈辱、怒り、悲しみ、嫉妬、孤立感、寂しさ等、複雑怪奇で岩石のように凝り固まったものが流れて消えていき、少しは素直な心になっていきました。他のゼミ生もどうやら同様のようでして、教室内には嗚咽したり鼻水をすする音があちらこちらで聞こえていました。
「素直な心」といえば、松下幸之助さんを想起します。
かの有名な「熱海会談」では、素直な心になって真摯に反省し、見出した感謝と謝罪の心が聞く人々の心を開き、感動の涙を流させ、共に戦う決意を誓うに至りました。
しかし私は、素直な心についてまだ修行の身です。
3/16(月)日本でいちばん大切にしたい会社大賞の表彰式に登壇される経営者の方々は、きっと素直な心の境地をご存知と思います。
修羅場で鍛えられたのか?
素直の心の必要性を痛感されているからなのか?
みなさま方は、素直ですか?
(人を大切にする経営学会 本田佳世子)
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