新型コロナウイルス禍で社員を大切にする

徐々に日本も経済活動のために自粛を緩和する方向に向かっています。

しかし特定警戒都道府県では5月末まで自粛要請が続きます。

そのような中で、リモートワークに移行できる業務はいいのですが、

どうしても出社しなければならない業務も多々あります。

このような場合にどうやって社員を守ることが出来るか、

経営者の皆さんも大変悩まれているところだと思います。

どうしても出社が必要な会社が、何の手だてもうたないと、

仮に社員が業務中に新型コロナウイルスに感染して、

万一亡くなったような場合には、遺族の方から安全配慮義務違反を

問われる可能性もあります。出社時の検温や手指の消毒、

社内の除菌等基本的に対応できることは当然に実施しなければなりません。

これは社員を大切にするというレベルでは最低限のレベルだと思います。

次に会社は新型コロナウイルスの対策をしていたにも関わらず、

社員が社内の業務中に新型コロナウイルスに感染してしまった場合、

その社員には何らかの補償はないのでしょうか。

厚労省は、医療従事者でなくても、

①感染経路が特定され、それが業務による感染であった場合、

②感染経路が分からなくても顧客等との近接や接触機会が多い

労働環境下での業務に就いている場合には、労災の適用が可能

となりますので、会社も積極的に労災申請に取り組んでみて下さい。

また緊急事態宣言の期間に、出勤を余儀なくされている社員に対して、

期間限定の「危険手当」を支給するようなことも考えられます。

以上は社員の感染という重いテーマについて述べてきましたが、

最期にちょっと軽いお話を。

ある静岡のクリニックでは、職員がこれまで会議やお昼休みの昼食時に

職員同士の他愛のない会話などによるコミュニケーションを

図っていましたが、そのような機会がなくなってしまったことから、
職員同士がオンラインで「遠隔お茶会」をする場合には、

クリニックが参加者にケーキ代やお茶代として1500円を

支給しているそうです。

いい会社では他の会社でも実践しているかもしれません。

是非、この機会にこんなことを始めたという会社がありましたら、

教えて下さい。

(学会 法務研究部会 常務理事 弁護士山田勝彦)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です