No110記憶に残る経営者の言葉⑩ 伊那食品工業(長野県伊那市;寒天の製造販売)塚越 寛会長(当時)
2013/3/15、坂本研究室の春合宿メンバーとして伺った伊那食品工業、幸いにも塚越寛会長から直接お話を伺うことができました。
当日はお忙しい時間の合間をぬって、40分間の時間を作ってくださいました。時間の流れは瞬く間に流れた記憶があります。
塚越会長は17歳の時に肺結核を患い3年間療養生活を強いられています。この経験はその後の人生に大きく影響したのです。このことがなかったら今の伊那食品は生まれていなかったと言えるでしょう。
印象的だった言葉
“選んで病気になることはないが、若い時の辛い経験は避けるのではなく受け入れることが大切”
“自分の境遇を受け入れる。避けてはいけない”
“決算は3年に一度くらいがちょうど良い”
“社員が幸せにならないと意味がない”
この20年間を振り返って
“日本のように20年間物価が下がり続けた国は世界にはないだろう”
“この現象はデフレではなく、単なる安売り競争だ”。
“経費削減の大部分は他社の売上減少”
デフレという言葉に本質を見ていなかった自分の曖昧さを気づかせていただきました。
“ビジネスはファンづくり”
“多くの経営者は自分優先、自分の都合”
“利益は健康な体から出るウンチである”
身体を健康にすることが第一であって、ウンチをたくさん出そうと思って経営することはおかしい。必要なところにしっかり使い、最後に余ったものが利益である。
もう7年前になります。
どの言葉も逃すまいと集中して伺った記憶がよみがえります。
塚越会長は“坂本先生は大恩人、先生だから今日時間をとった”と仰っていました。
塚越会長と坂本先生が共有される深い信頼関係に触れることができた一日でした。
以前に投稿した記事は 伊那食品工業株式会社【No36いい会社視察2013/3/15】 です。
このブログ内を検索してご参照いただければ幸いです。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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