No116記憶に残る経営者の言葉⑯ 株式会社黒木本店(宮崎県児湯郡;蒸留所・混成酒製造業)黒木敏之社長(当時)
黒木本店の設立は1885年。2012年にお話を伺った黒木敏之社長は当時4代目、現在は5代目になっています。
1985年に発売した「百年の孤独」が大ヒットとなりました。一時期、「百年の孤独」が売上の約80%を占めていましたが、今では主力3銘柄で約80%だと言うことです。
黒木敏之社長のお話の中で印象的だったこと
“焼酎が世界のブランドになるために何かをすべきなのか”
“海外のお酒は必ず地元の原料を使っているが、焼酎は海外から原料を買っていた。南九州の焼酎は文化。この土地に根付いた焼酎文化をこれからも育てるためには農業を始めることが必要であり必然だった”
“就農者は自分のライフスタイルと結びついていることが大切”
“理想的には農業法人が黒木本店を支える構造が良い”
焼酎を文化と名乗るために一次産業に軸足を戻すことは大変な決断です。
同時に正しい判断であることは賛成せずにはいられません。
日本全国では各地域で有名な食文化がありますが、実態はメインの食材を輸入に頼っている場合も多いと聞きます。食材に限ったことではないと思いますが、黒木本店が目指しているものは、地域に根差した、地域にとって誇りとなる存在なのだと感じます。
黒木社長の言葉は続きました。
“近隣に良かったと言ってもらえる会社にならなければならない”
“社員全員で近所500メートル以上の範囲を掃除している”
“地域では役を頼まれれば引き受ける”
“商工会議所でも導入に2年かけて朝の掃除をするようにした”
“農業は大変。就農者は自分のライフスタイルと結びついていることが大切”
今は5代目の黒木信作社長となっている黒木本店。いつか伺って、黒木信作社長の生の言葉を聞いてみたいです。
以前に投稿した記事は 株式会社黒木本店【No72いい会社視察2012/9/4】 このブログ内を検索してご参照ください。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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