No204 ふたつの『やる気』テンション、モチベーション
法政大学大学院在籍時、坂本先生の授業において大変多く学ばせていただきました。配布いただいた資料の中からふたつの『やる気』のご紹介です。
『やる気』を持続させることは難しいですね。
しかし、『やる気』にも短期的な『やる気』と長期的な『やる気』の2種類があり、『人を大切にする経営』では、長期的な『やる気』を育むことができるというお話です。
それは
①短期的な「やる気」=テンション
②長期的な「やる気」=モチベーション
【テンション】 気分や感情、短期的な『やる気』
テンションを上げることはすぐに出来ます。
例えば、ランニングをするとき好きな音楽を聴きながら目標とする10kmを完走できたとか、営業の仕事でいつもより2倍の報酬と言われれば頑張る人も多いことでしょう。
しかしその状態は長続きしません。それらは一時的にテンションが上がっているに過ぎず、短期的な『やる気』と言えます。
【モチベーション】 動機や目的、やりがい、長期的な『やる気』
モチベーションはもともと高いわけではなく、気分で上下するものでもありません。
しかしテンションと違って日々育てるものです。
モチベーションはテンションのように外的要因に影響を受けることはなく、『やる気』を長期的に維持できます。
例えば、“お客様の笑顔を増やしたい”、“自分が成長することで幸せな家庭を築きたい”などです。
テンションを身体的と捉えるとモチベーションは精神的と捉えられると思います。
よく聞く例として、レンガを積む3人の職人の例え話があります。
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ある老人が散歩をしていると、その途中にレンガを積んでいる職人に会いました。
老人は職人に「何をしているのですか?」と尋ねると、「レンガを積んでいるんです」と答えました。
しばらく歩くとまた、レンガ積みをしている別の職人がいました。
老人はまた、「何をしているのですか?」と尋ねると、その職人は「壁を造っているんです」と答えました。
さらに老人が歩いていくと、また別の職人がレンガを積んでいました。
老人は同じ質問をしたところ、「教会を造っているのです」と答えました。
(ここではたとえ話を簡略化した説明にしています)
同じ仕事をしていても、目的・動機・やりがいによってその人生は大きく変わるのだと言えます。ひとつひとつのレンガを積む作業は同じでも、何十年後には、大きな違いとなるのです。
人を大切にする経営は、関わる人々の人生を大きく変えることができる存在なのです。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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