神田明神 祭神から読み解く日本的経営

神田明神は江戸総鎮守として東京のど真ん中に存在しています。前回までは神田明神の常若文化や歴史について触れてきましたが、今回は祭神について触れてみます。

神田明神の御祭神は三柱です。

一之宮 大己貴命 おおなむちのみこと                            だいこく様。縁結びの神様。天平2年(730)ご鎮座。
国土開発、殖産、医薬・医療に大きな力を発揮され、国土経営、夫婦和合、縁結びの神様として崇敬されています。また祖霊のいらっしゃる世界・幽冥(かくりよ)を守護する神とも言われています。大国主命(おおくにぬしのみこと)という別名もお持ちで、島根県の古社・出雲大社のご祭神でもございます。国土経営・夫婦和合・縁結びの神様としてのご神徳があります。

二之宮 少彦名命 すくなひこなのみこと                           えびす様。商売繁昌の神様。
商売繁昌、医薬健康、開運招福の神様です。日本に最初にお生まれになった神様のお一人・高皇産霊神(たかみむすひのかみ)のお子様で、大海の彼方・常世(とこよ)の国よりいらっしゃり、手のひらに乗るほどの小さなお姿ながら知恵に優れ、だいこく様とともに日本の国づくりをなされました。

三之宮 平将門命 たいらのまさかどのみこと                         まさかど様。除災厄除の神様。延慶2年(1309)にご奉祀。                    平将門公は、承平・天慶年間、武士の先駆け「兵(つわもの)」として、関東の政治改革をはかり、命をかけて民衆たちを守ったお方です。明治7年(1874)に一時、摂社・将門神社に遷座されましたが、昭和59年に再びご本殿に奉祀され今日にいたっております。東京都千代田区大手町・将門塚(東京都指定文化財)には将門公の御首をお祀りしております。

共通点は、独立のための既成権力への反抗者。後世による敗者への鎮魂。                                天照大神に国譲りを服従させられた出雲の神。天照大神の直系である京都の天皇に反旗を翻した武士。事後として和を結ぶ。

清水宮司は、神道の精神性について、こう話します。                     「主体性を保持した寛容性の精神。グローバルリズムに対するローカリズムが日本らしさです」

一方で・・・                                        国に頼って補助金をもらうことが目的になってしまった会社がある。                     会社に頼って自分の生き様を忘れてしまった個人がいる。       

では・・・                                                 神に頼って救済を求める経営者で正しいのか?                          次回、触れてみます。                                    (人を大切にする経営学会会員:根本幸治)

 

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