経営者こそがすべき第1の仕事
経営人財塾5期生の金井崇晃です。長野市で弁護士事務所を経営しつつ、同市の隣にある須坂市で認定こども園1園を運営する学校法人曽沢学園の理事長を務めております。
入塾してからというもの、様々なことを実践してきました。職員の日焼け止めクリーム・虫よけスプレー購入費補助といったことから、感動エピソードの輪読、始業前10分間の自主清掃、個別面談、職員アンケートに基づいた設備面の改善などなど。
しかし、一向に良くならないことがありました。職員間の人間関係です。人間ですから好き嫌いはあって当然でしょうが、これが非常に難題です。いったいどうすれば皆が安心して一生懸命仕事に取り組める良い職場がつくれるのだろうか。
プロジェクト研究発表を迎えこの1年間の振り返りのためにも坂本光司先生の著作を読み返していると、「人を大切にする経営」を実践する上で根本的に大切な視点を実践できていなかったことに気付かされました。
経営者こそは、第一に、企業が向かうべき・目指すべき方向を明示すべきです(坂本光司先生の『経営者のノート 株式会社あさ出版』第2章「経営者の「あり方」についての22の指針」の67頁目)。私は、経営指針書を定め、事業の10年ビジョン、5年の中期経営計画、単年度計画を定めていたので、明示すべきことは明示できていると、大変な思い違いをしていました。
企業経営において、とりわけ幸せを追求・実現しなければならない人は5人であり、その第1は社員とその家族です。最も大切にするべき社員について私は指針書でも明示おらず、日々のコミュニケーションでも明示できていなかったのです。
職員にとっては日々の職場が何より関心事であり、この職場がどうなっていくのかが関心事です。自分の将来こそが関心事です。これに対して経営者がきちんと答えてあげられていなかった。
「私たちの幼稚園はこんな職場になろう」
「職員一人ひとり、将来はこうなっているといいね」
こういった職場・職員の将来像に関するコミュニケーションが圧倒的に欠けていたと痛感しました。
これだけで人間関係が良くなるのか分かりませんが、まずは職員と協力して職場・職員の将来像の明確化と実践に正面から取り組んでみたいと思います。
益々精進していなかければならないと想いを新たにするとともに、このような学びの機会を与えてくださる坂本先生はじめ人財塾に関わる全ての方々には感謝してもしきれません。
人財塾5期生 ながの法律事務所・学校法人曽沢学園 金井崇晃
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