【社内制度を調査して学んだこと】

経営人財塾第5期生の常見です。

神奈川県横浜市で行政書士・社会保険労務士事務所を経営しています。

第5期生は、坂本先生のご指導のもと2023年4月に『いい会社には、活きた社内制度がある』(同友館)を出版いたしました。

学会に縁ある多くの会社にご協力いただき、法定外の福利厚生制度に着目した組織文化・風土についても学ばせていただき心より感謝申し上げます。

福利厚生について調査した企業様より、風土がない組織に制度を導入するのは危険であり、順序に気をつける必要があるとアドバイスいただき、その順序やプロセスについて考える機会をいただきました。「組織文化・風土」は、重要でありながらも目に見えないもので常に変化していく特長があるので注意が必要です。今回のブログでは、組織文化・風土がどのようにプロセスで構築されているかについて知見を広げていきたいと考え学んだ組織開発のアプローチ手法のひとつを紹介させていただきます。

以下は、「制度」から「組織文化・風土」のプロセスについて外面的・内面的、個人・会社(組織)の4象限に分類した表になります。

上記のように、外面的である「制度(第4象限)」から直接的に「組織文化・風土(第3象限)」が構築されていくのではなく、個人への外面的(第2象限)・内面的(第1象限)へ適切なアプローチを経て組織文化・風土は醸成されていくという考え方です。そして、組織の風土改革を実現して組織全体での価値を探求して問題解決する手法にAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)があります。

 アプリシエイティブ=価値を見出す、インクワイアリー=問いかけという意味ですので、価値観を探求する問いかけを通して、組織ニーズ(人材育成と組織目標の達成など)と個人ニーズ(自己成長とキャリア充実など)を統合した課題解決を目指します。

このような問いかけを活用されていると私が感じた事例として、第5期生の塾生企業でもあり第11回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞受賞企業である株式会社テクノア様の取組を紹介します。

株式会社テクノア様は、「魅力ある企業」であることに組織的価値を置いています。問いかけとして、「魅力ある企業とは何か?」について考え導かれた回答は、事業を通じてとりまく全ての人を幸せにする会社であり、より具体的に以下のことを実践している会社とのことでした。

このように自社の考える「魅力ある企業」についての定義後には、「なぜ魅力ある企業を目指すのか?」と問いかけを重ねていく取組をされていました。このような問いかけは、組織の価値観を共有して「組織文化・風土」を醸成するために効果的だと感じます。

昨年4月より入塾させていただき、人を大切にする経営学会のおかげでたくさんの学びとご縁をいただくことができました。今後も縁ある皆さまに貢献できるよう学びを継続して取り組んでいきたいと思います。

人財塾5期生・みらいワーク行政書士・社会保険労務士事務所・常見 治彦

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