No272 過去の受賞企業から ~第13回日本でいちばん大切にしたい会社大賞よ⑪~

今週は第13回の日本でいちばん大切にしたい会社大賞を受賞した26団体の中から印象に残ったトモヱ乳業株式会社さんのホームページをご紹介致します。
 https://tomoemilk.jp/

トモヱ乳業株式会社(茨城県古河市)さんは1956年(昭和31年)に中田俊男氏が当時21歳の若さで代表取締役社長に就任し、乳業メーカーとして第一創業期をスタートさせました。
現在の社員数は343名 (2021年4月1日現在)、主な事業は牛乳乳製品・各種飲料等です。関東を中心に全国を商圏としています。

3つの経営理念
・産業の中に文化あり
「産業があるからこそ、生活基盤が生まれて文化が育つ」――この考えをもとに、私たちは乳文化の伝達を通して、積極的に地元文化の保存と発展に努めています。
医食同源
日頃からバランスの取れた食生活をおくることが、病気の予防や治療の最善策になるという意味です。体に良い牛乳を生産することで、健やかな生活を支えます。
安全で安心な牛乳・乳製品等を通して社会に貢献します
衛生的な生産管理による高品質な商品を製造し、健全な経営をしていく。

●最新設備
これまでのノウハウから生まれたさまざまな設備投資。社員への負担軽減や自動化・省力化を目指した姿がよくわかります。
・日本トップクラスの生産能力
30tの大型サージタンクを保有するとともに、業界最高水準の充填機を使用して、効率的に大量生産
商品の自動箱詰めなど、人に負担のかかる作業に対しては積極的に自動化・効率化を図っています
・安心を届けるための管理体制
製造ラインには、金属検出器、ウエイトチェッカー、日付検査装置を完備し、ダブルチェック等を駆使して徹底的に品質をチェック。品質管理室では、細菌検査・理化学検査や官能検査を行い、出荷の可否を判断しています。
・衛生的な環境・製造のために
作業に関わる人間が少ないほど、衛生度は高くなります。工場内は作業の自動化を進め、できる限り人が行う作業を減らしています。
・安定供給を安全に行なうために
日々の製造・出荷が滞らないよう、設備面の強化をしています。自社専用の蓄電池と特別高圧変電所を備え、落雷による停電時も工場の稼働を可能に。

2013年7月に第二工場を操業し、一市乳工場としては日本一規模の生産力を有するまでに成長。徹底した衛生管理と生産力の大幅向上が実現しています。また、震災を教訓とし、耐震構造に加えて独自の停電対応システムを備えた、災害に強い工場でもあります。

●最後に
同社には牛乳博物館があります。
牛と牛乳にまつわる、日本でも珍しい博物館です。世界150ヵ国から集めた5,000点以上のコレクションを展示しています。
21歳の若さで代表取締役社長に就任した中田俊男氏が、乳業も経営も、右も左も分からない状態だったことから、乳業・酪農に関する資料の収集を始めたことがはじまりです。
最初は自分のために始めた収集でしたが、世の中に乳業・酪農文化を伝えたいとの思いに変化していきました。それが、トモヱ乳業株式会社の経営理念「産業の中に文化あり」につながっています。

補足
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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