38年前に作った皆勤手当を廃止しました
有給休暇の取得率の向上は大きな課題です。
当社でも、3月から有給休暇の取得率向上作戦を事業計画の
一つとしてスタートさせました。
先月(3月)の有給休暇の全社の取得日数の合計は37日でした。
社員36人なので、およそ一人一日の有給休暇を取った事になります。
このペースで行くと、計画有給の5日を加えると、
一人当たりの年間有休休暇取得見込は12日+5日=17日となり、
有給休暇消化率は85%になる事が見込まれます。
休暇理由を見ていくと、親の病院の付き添い、送迎、自分の精密検査、
卒業式などの理由、土日や祝日をからめての旅行などもありました。
時間休暇取得理由では、自分通院、家の用事、
歯医者さんというものもありました。
これまで遠慮して休暇を取りづらかったのだろうなと感じました。
ちょっと休暇が欲しい時に休めるような会社でなければなりません。
今年の3月から有給休暇が向上した背景には、
38年前に作った皆勤手当を全面廃止して、
その分を固定手当として一律支給する事に切り替えた事にあると思います。
これまでの当社の皆勤手当は、
月内の所定勤務日に全日出勤した社員に一律3,000円を支払っていました。
有給休暇を取ってしまうと皆勤手当は支給されないという事になるのです。
この事が有給休暇を取りにくくしている現実は推測していましたが、
社員と面と向かって話した事はありませんでした。
会社は休まないで働くのが当たりまえというのが40-50年前の時代感覚でした。
皆勤手当ては、有給休暇を取らずに一カ月頑張って働いた
ご褒美にもなっていたのです。
休まないで働く事はいい事か悪い事か?
会社が好きだから、休まないで働いてはいけないのか?
という疑問も私の中では残っています。
しかし、時代は変わりました。
有給休暇の取得率向上や物価上昇に合わせた賃上げは、
人財を確保するための時代の潮流です。
この流れに遅れを取っていては事業継続が難しくなると考えます。
休みたい時に休める会社に人が殺到するわけがありません。
物価上昇位のベースアップができない会社に人財が集まるわけがありません。
「会社の目的は、働く社員とかかわるすべての人の幸せのため」
これを忘れまい。
経営学会事務局次長 石川 勝
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