花の詩画展

 水曜担当の鈴木(良)です。

 先日、ゼミ生Kさんから案内があった「星野富弘 花の詩画展」を鑑賞してきました。
場所は、静岡市の駿府博物館で平日にもかかわらず沢山の方が見えており人気の高さが伺えました。

 星野富弘氏は、ご存じの方も多いと思いますが、1946年生まれの65歳、大学を卒業し、中学校の体育教師として赴任した学校で、部活指導中の事故で頸椎を損傷、手足の自由が完全に奪われたのです。

 9年に及ぶ入院生活のなかで、筆を口にくわえて文字や絵を描く練習を始め、それが花の詩画として展示されています。一見とても口で描いたとは思えない素晴らしい出来栄えに、壮絶な闘いがあったことが窺えます。花の描写もさることながら、そこに書かれた詩と見事に調和し、1つ1つの作品が時には優しく、時にはユーモラスに我々に語りかけて、生きる勇気を与えてくれます。

 壮絶な戦いを見守り、献身的な介護をしたのはお母さんでした。入院中そばに付き添い、体の自由が利かずイライラする息子から罵声を浴びせられても、キャンパスを持ち、絵具を調合し、筆に含ませ、口に運ぶその姿は母の愛の大きさを感じざるを得ませんでした。現在では、奥様が手伝っているようです。

 静岡市での開催は今月27日までですが、近くで開催された折は是非足を運んでみてください。

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