一隅を照らす書店「一頁堂書店」

 春合宿で伺った伊那食品工業の井上社長から、震災で大きな被害を受けた大槌町で
 地元の子どもたちのために書店を経営されている方がいらっしゃることを伺いましたが
 覚えておられますか?

 私は、そのお話を聞いた時から、いてもたってもいられず、春休みを利用した家族旅行で
 東北沿岸部に行った折に、訪ねてきました。 

 大槌町で操業していた大阪の化学メーカーの子会社で、食品添加物等を製造していたI社が
 震災で工場が全壊し、解散。その責任者だった方が、本社に戻ることも、他でも仕事をすることが
 できたにもかかわらず、「大槌の子どもたちに本のある暮らしを」と、大槌に残ることを決断。
 全く未経験の書店を経営されているということでした。
  
 「一頁堂書店」は、大槌の中心地のMASTというショッピングセンターの1階にあり、少し進むと
 子どもたちの声が聞こえてきたので、すぐに分かりました。
 書店の奥にある絵本のコーナーの床には、座り込んで本が読めるようにカーペットが敷いてあり、
 その温かい心遣いに、胸が熱くなりました。

 その話をいつも私が代表をしている会社を支援してくださっている企業価値協会の武井さんに
 お話したところ、早速、木村さんに連絡を取り、「復興発展企業」として、認定して下さいました。

http://www.valueprize.jp/2013/04/ichipagedou/

 木村さんご夫妻は、震災で親を亡くした小学校から高校までの子どもたちに、一頁堂書店専用図書券を贈る取り組みをしています。
 震災時にゼロ歳児だった子が高校を卒業するまでの18年間、この取り組みを続けることをご夫婦で約束し、書店を始められたそうです。

 こんな一隅を照らすお仕事をなさっている方を尊敬しますし、何か応援したいと思わずにはいられません。

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