「上質な社会へ」

「人を大切にする経営学会」会員への毎週のメルマガ巻頭言。

今年の「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の授賞式は
3月21日(火)午後、法政大学で開催されます。

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「上質な社会へ」
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島田株式会社 代表取締役 島田 博史

こんにちは。私は大阪で内装材料の卸売と家具の設計・制作をしている
島田株式会社の島田博史と申します。
昨年、第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞審査委員会特別賞を受賞
させていただきました。私共のような零細企業の活動にスポットライトをあてて
くださった坂本先生や人を大切にする経営学会の皆さまには感謝しております。

今回はこのような機会をいただきましたので、まだまだ道半ばで僭越では
ございますが、私の考える会社の目的と日々実践していることについて少し
お話しさせていただきたいと思います。

私の考える会社の目的とは、ずばりその会社で働く社員一人ひとりが幸せに
なれることだと思っています。会社とはそのために存在する組織であると
思っています。もちろん仕入先様や売り先様も大事ですが(なければ会社は
存続できませんが)、一番身近にいる社員が幸せになれるような会社でない
のならたとえ売上や利益が上がったところで一体誰が喜ぶのでしょうか?

社長とその家族の豊かな生活のために社員が働いているのではないはずです。
会社の経費で高級車に乗る人、会社の経費で高級クラブに入り浸る人——
おかしくないですか?一方で社員は生活するのが精一杯で子供に勉強する
機会もあきらめさせなければならない。更には子供を育てるのにはお金が
かかるからと子供をもつこと自体をあきらめる・・・悲しくないですか?

私の会社も充分出来ているとは言えませんが、社員に子供が生まれたり、
その子供が成長し進学出来たり夢に描いた仕事に就けたりする話を聞かせて
もらえることは、経営者として最大の喜びの一つではないかと思います。
社員と社員の家族に関心をもつことはとても大切なことだと思います。

今年から社員の働き甲斐を高めるために中堅社員による「エンゲージメント
向上チーム」を発足しました。また全社員との定期的な個人面談の実施や
お互いの仕事内容を理解し相手の立場に思いやれる組織にするために
他の職場を体験する機会をつくったりしています。

そしてやはり経営理念(私の会社では経営理念の各項目の頭文字をとって
HaRiSS/ハリーズと名付けています)の浸透は大切で、朝礼では経営理念に
ちなんだ話しをその日の当番が自分の言葉で話す場にしています。結果として
全社員が経営理念を暗唱できるようになりました。そして経営理念のより深い
理解につながると確信しています。

当たり前のことですが、いい会社をつくるためには経営者は社員への感謝の
気持ちと社員からは信頼が必要です。私は経営者の言行一致はとても重要な
ことだと思い特に気をつけています。いい会社づくりに完成はありませんが、
より多くの中小企業の社員たちが働く幸せを感じられるようないい会社が
増えていく社会は上質な社会ではないかと思っています。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。ありがとうございました。

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