同社年々、売上が減少する雛人形と五月人形が商品だ

1月31日の夜、紀伊国屋新宿本店で開催された商業界から出版された「さらば価格競争」の好評ミニセミナー。

法政大学大学院 坂本光司教授の後は東京都日本橋の「ふらここ」の原英洋社長の「社員(とその家族)を人として大切にする経営」。

同社年々、売上が減少する雛人形と五月人形が商品だ。
詳細については、「さらば価格競争」の71~78PとA4判になの読みやすくなった「商業界」3月号の54~56Pに掲載されているのでそちらに譲る。

26枚のパワーポイントのレジュメを20分程度で要点を説明したことを紹介する。

雛人形たけに限ると、2016年の対前年売上高はアップした会社が11%、前年並みが39%、前年割れが50%。五月人形の前年割れは61%だ。

原社長、祖父母から孫への豪華な贈り物のギフト市場から、若い母親好みのデザインでスペースをとらないパーソナルユース市場へ市場が変化をしたととらえた。
同社のお客様は誰?結論は若い母親でお金は祖父母。
9年前に創立し年々業績はアップし平成29年の目標の4億円を達成見通しだ。

古い体質の雛人形、五月人形の業界。
生産体制を、製版分離から製版垂直統合へ
方針を。プロダクトアウトからマーケットインへ
開発は、メーカー主導からふらここ主導へ
商品は、組み合わせ商品からオリジナル商品へ
販売方法は、セールストークと値引きから値引きなしの正価販売へ
と変革した。

昨年の10月に本社の1階と2階にショールームをオープンした。
若いお母さんのニーズを社内でも把握している。
社員20名の内。17名は女性、平均年齢は31歳。
2017年の新作は1時間で完売。
2月1日からは2018年の新作販売、どうなったか。

Facebook、Instagram、ブログで情報発信をし続けている。
私たちは何を売っているか。若い母親に「子を想う親の愛」を売っている。
値引きなしなので、職人に高い工賃わ支払うので意識が高くふらここへの想いも強くする。

顧客満足と社員満足度は両輪。
女性が責任を持ち主体的に働きやすい場の創造。
女性活躍の場を創っている。

お客様にとって、社員にとって、会社にとっての「ありたい姿」と「現在の姿」を比べて人事・教育・福利厚生制度等をよくしている。
お江戸に言ったら日本橋のふらここ本社へ立ち寄る。その場の空気感は若い母親には安らぎを感じさせるだろう。

ふらここさんを紹介して感じた。

対前年の売上高は企業数が減少しているのに税理士数は増加している会計事務所業界でも同様だろう。
税金、税務署、税務調査があるからろくろく勉強しなくても喰っていけて、「先生。先生」と呼ばれている甘い業界。
私の大学院の修士論文「中小企業の業績と会計事務所に関する研究」では業界では勉強をしているTKC会員会計事務所でさえ
1/3の会員事務所しかお客様企業に応えられる事務所がないことが分かった。
長年コツコツ積み重ねてきた1/3の会員事務所に前向きな経営者が集中することによって、我が国の中小企業の発展を期待したい。
また、これを機にお客様企業のニーズに事務所を挙げて心機一転、奮起する会員事務所とTKC会員になって共に頑張る新しい会員事務所が増えることを期待したい。

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