父の仕事を継ぐことを決めた

先月29日に愛知県の武豊町で坂本教授が講演されたが、主催者の宮本ゆかりさんに吉見医院のことを話された。

吉見若院長から、
「平成元年に医院を創設した祖父が亡くなった。町中のおばあちゃんやおじいちゃんが頭を垂れ見送ってくれた。父の仕事を継ぐことを決めた」。
院長、お父さん
「息子がそこまで、考えてくれていたとは」。涙。
若院長
「法政大学大学院 坂本光司教授始め10数名のゼミ生の皆さま、遠方までお越しいただきありがとうございした」。涙。

私の3月10日の投稿。

人に優しい会社の風土を創るには
     
人に優しい会社の風土を創るには、「社員とトップが時に喧嘩を含め、本音を出し切り、共に苦労して創りあげていく職場環境の変革」が必要だと思う。

1月中旬に愛知県の社員が100名を超す会社を訪問した。
「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞に応募したいので、私が法政大学大学院 坂本光司ゼミ生と知っている会計事務所の所長からの紹介、依頼だった。

「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の5つの厳しい応募条件をクリアし審査基準で一番困難な残業時間も月間に数時間しかない。
各種の賞を受賞しているし、地域社会への貢献等も素晴らしい取り組みをされている。
社長に、第8回の応募開始の際、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞に推薦しますと言い会社を出た。

がすっきりしない。帰りの車の中で「人に優しい会社の温かく優しい空気感がない」と気づいた。
数日後に、社長に「素晴らしい会社だと思いますが、社員満足度調査をしてください」と提案させていただいた。

賞をとることが目的となっているのではないかと危惧した記者がいた。
先月27日に開催された、第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞
受賞者決定の記者発表会での質問である。

記者の質問と坂本審査委員長の回答を月刊「総務」のネット版から引用する。
『「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」も第7回を数え応募企業数が年々
増加している。人を大切にする経営に対する興味・関心が強まっていることの表れであると考えられるが、一方で、人を大切にする経営が「業績を上げるため、また、人材を確保するために、人を大切にする」という論調で語られることも少なくないようだ。そうした状況に坂本教授は、「大学や大学院が間違った経営学を教えている。会社の目的とは人を幸せにすることである。
そうした本質論が軽んじられ、業績を上げるための手法ばかりに目がいっている。
正しい経営学が普通に語られるような世の中にしていかなければならない」
と厳しく警鐘を鳴らす。』

賞はあくまでも結果。
企業経営の目的・使命は、「企業にかかわる全ての人々の幸せの追求・実現」だ。
目的と手段、結果をごちゃまぜにしがちだ。

2月に坂本ゼミの合宿・視察のオプションで鹿児島県南さつま市の「吉見医院」と
吉見若・副院長から紹介された同じ南さつま市の「エルム」さんに行った。
吉見医院でスタッフの方に坂本教授が講演されたので、次に行く機会があれば楽しみだ。
エルムさんは会社に入る前に女性社員がドアを開けた笑顔を見ただけで人に温かく優しい空気感を感じた。

翌日、宮崎市の「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞受賞企業の「久保田オートパーツ」さんを一人で訪問した。
2年半ぶりの訪問だったが、会う社員さんすべて笑顔が満ちた温かく優しさを感じる挨拶だった。

Facebookの最近の投稿で、大阪市の「天彦産業」の樋口社長が講演会でいちばん伝えたい「制度より風土が大切」が受講者に伝わったと喜びの投稿があった。

茨城県の「坂東太郎」、青谷社長が研修に行くたびに新しいことをヤレと社員に指示をした。嫌いな青谷社長のお茶に「雑巾の絞り汁を入れたかった」、
「頭を叩きたかった」等の本音が出た。そこから社員と青谷社長が本音で話し合った結果、今日の親孝行・坂東太郎がある。

福島市の「こんの」さんの紺野社長、10数年前に何度か泊まり込みで幹部社員と本音で話し合った。今、会社に残っているのは30%ほど。2年前に「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞を受賞された。

東京・銀座の「ランクアップ」さん。ブラック企業を退職して会社を設立したが、
幹部社員は問題なかったが一般社員には社長とごく一部の幹部だけの会社と写っていた。岩崎社長の衝撃がターニングポイントとなっている。

新潟県三条市の家庭用品の「オークス」さん。致知最新4月号の北川八郎先生と鎌倉投信の鎌田社長との対談で親父の会社に入社してすぐ、3人の社員から別々に、「うちの会社、暗いと思いませんか」と言われたショックがターニングポイントとなっている。

人を大切にする経営学会顧問の「伊那食品工業」塚越会長が昨年の11月に収録したDVD「経営と人生を語る」を視聴すると、社長就任時は社員とやりあったようだ。

昨年に続き2クール目が放映されている覆面リサーチ「ボス潜入」。大手企業の社長や役員「ボス」が、素性を隠して自社の現場に潜入して社員の本音を聴く番組だ。上司に改善提案をしているがトップまでは伝わっていない。番組の最後で正体を明かし社員とうち解け合う。毎回、涙、涙。社員・スタッフとトップの想いの違いが互いに分かる時だ。番組に登場するのは優秀な社員とスタッフのようだ。すべての社員・スタッフとトップが分かり合うのは大変だ
と感じる。

人に優しい会社の風土を創るには、「社員とトップが時に喧嘩を含め、本音を出し切り、共に苦労して創りあげていく職場環境の変革」が必要だと思う。

多くの賞を受賞した会社と思って入社したが、退職者が結構出ていた。そんな構図も浮かんでくる。

「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞には離職率、社員満足度調査の実施の有無等の審査基準の他に優しいが厳しい審査員がいる。
落とす賞ではない。1000社応募があって100社を表彰しても良い賞だ。
1社でも多く人に優しい企業が生まれて欲しい。

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