広がる「農」×「福」 障害者が農業担う

今朝9日の日経。
障がい者には農業がメチャクチャ合っている。

静岡県浜松市の「京丸園」さんが紹介されている。
去年、訪問した際に、種を作ることも障がい者には合うと思うと鈴木社長に提案したが。

法政大学大学院 坂本 光司ゼミの後輩、伊丹 雅治静岡県三島市市会議員の論文テーマでもある。
市長の器だ。今は選挙応援で論文どころではないが、忙しさの中にヒントはある。京丸園さんは私と一緒に行った。

広がる「農」×「福」 障害者が農業担う

2017/10/9 2:00日本経済新聞 電子版

 農業分野に障害者が就労する「農福連携」が注目を集めている。
障害者にとっては働く場所が拡大。
高齢化や後継者不足に悩む農家にとっては、担い手の確保ができるうえ、生産性の向上にもつながるなど双方にメリットがある。
自治体も積極的に後押しを始めており、7月には都道府県によるネットワークが発足し、地域の課題を解決する新たな政策の柱になりそうだ。

 9月下旬、三重県松阪市郊外の農業ハウスでイチゴの苗付け作業が始まった。
作業を担うのは、社会福祉法人「まつさか福祉会」の障害者福祉事業所「八重田ファーム」に通う障害者たちだ。
苗を運ぶ人、植え付ける人、水やりを補助する人と役割をそれぞれ分担しながら作業を進めていく。

 同ファームは10年前にイチゴ栽培を始めた。
引退した周辺の農家から借り受け、現在ハウスは11棟まで拡大。
ゴマやニンニクなども生産して売上高は10年前に比べ倍増し、いまや福祉施設というより地域農業の中心的な存在に成長した。

 比較的重い障害を持つ人を中心に10~60代の16人の知的障害者が携わる。
「働くことで自信がついて、皆の表情も変わってきた」とファームの前田佳孝所長はいう。多い人で月額3万円の賃金が支払われ、年金と賃金で月10万円を確保するのが目標だ。

 NPO法人日本セルプセンターによると、障害者就労施設は従来、食品製造や工場の下請け軽作業といった仕事が中心だったが、今や3分の1が農業活動に取り組んでいる。
一方、農業法人が障害者を雇用するケースも増えてきた。

 「見学者は年間で700~800人。3年前の倍ほどになっている」。
農福連携の先駆けといわれる京丸園(浜松市)の鈴木厚志社長は近年の関心の高まりを実感する。
約1.5ヘクタールの施設でネギやミツバなどを栽培。
74人のうち24人が障害のある人で、企業などから受け入れている人を含め計40人の障害者が働く。

 障害者の雇用を始めた20年ほど前はまだ障害者の働きの場を生み出す観点が主だった。
近年は「障害者雇用の促進や農業者の人手不足を背景に、農業、福祉、企業の3者による連携が進んでいる」(鈴木社長)という。

 雇用を通じて自らが飛躍するきっかけにもなった。
例えば、苗を植え付ける際、従来は水平に素早く植える職人技が必要だったが、特別支援学校の先生のアイデアで、下敷きを使えばより簡単にできるとわかった。
作業を細分化し誰もができるようにすることで、製造業のような生産性の高い分業体制ができ、売り上げは20年前に比べ5倍にまで拡大した。

 鈴木社長は農福連携のカギは「障害者が加わることで、今より強い農業を作り出すことにある」と強調。
併せて農業者、企業、福祉関係者が「それぞれの強みを生かして密に連携をとることが重要だ」と指摘する。

 下請けを発注していた工場の海外移転など、福祉側は新しい就労分野の開拓を求められている。
一方、農家も人手の確保は急務。こうした課題を抱える農業分野に、雇用機会や賃金の向上を目指す障害者が就労できれば、双方にメリットは大きい。

 7月、「農福連携全国都道府県ネットワーク」が発足した。
先進事例の情報交換や発信などで連携し、国への政策提言などを進める狙い。
会長を務める鈴木英敬・三重県知事は、「障害者が農業の担い手として活躍し、地域の課題解決につながる事例も生まれてきている」と指摘する。

 三重県では障害者に農作業を教える農業ジョブトレーナーの育成などを進めているが、鈴木知事は「農福連携を進めるには県境を超えた連携が重要だ」とし、幅広いネットワークを作る考えだ。

(津支局長 岡本憲明、浜松支局 伊神賢人)

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