発動しないと思ったが発動した。

発動しないと思ったが発動した。
実行まで14日ある。
世界貿易戦争になりそうだ。

米朝トップ会談も実現されそうで、日本へは止める可能性もあるが、埼玉県草加市の
育爺、赤爺の先週土曜日の投稿を振り返る。

良い物を高く売る!!のは当然。

トランプ政権が政治的パワーを経済の中に投影して選挙対策をしている。

しかし、経済理論から言っても実態経済から言っても愚策だと思う。

先ずは経済論の余剰分析から考える。
一国の社会全体で受ける余剰が社会的余剰と言われる。

この式は、社会的余剰=消費者余剰➕生産者余剰➕政府の余剰となる。

しかし、自由貿易が常識となっている完全競争市場が社会的余剰が最大となり、政府の介入はない方が一般的には良いとされる。

今回のトランプの関税引き上げは結果として社会的余剰を減らす事になる。

自由貿易では当然だが、輸入国は生産者余剰が減り、消費者余剰は増える。輸出国では生産者余剰が増え、消費者余剰は減る。

今回の措置は輸入するアメリカの生産者余剰の減る分を対アメリカ輸出国に代替させ、更に政府の税収となる余剰を増やそうと言う考えだ。

簡単に言えば、輸出国に税金を払わせ、アメリカ政府がそれを掠め取り、アメリカの生産者は税金分高い価格に物価が上がるまで生産し続ける。

結果政府余剰は増えるが、消費者は税収分のみ高く買い、消費者余剰は減り、消費がその為に減って生産者余剰が減り、アメリカ経済に取って良い事は無い。不況の原因となる。

次に、ターゲットとなっている鋼板の世界業容を見てみよう。

日経新聞記事のように、世界の鉄鋼メーカー、自動車メーカーの株価は一斉に下がった。

しかし、同日の日経で世界最大のオランダのミタルと新日鉄がインド4位の鉄鋼メーカー買収の記事が出ている。

ミタルは実質インド人の経営で次々と鉄鋼メーカーを買収してシェア世界一となった会社である。

一時はルクセンブルグと言う小国に本社があった事を知っている人も多いと思う。

実は鉄鋼の最大の付加価値のある材料はハイテン材であり、この材料は日本の新日鉄他のメーカーの技術の独擅場である。

新日鉄はインドでは他にもタタ製鉄と組み、中国の最大メーカー宝武鋼鉄と組んでいる。

新興国では付加価値の低い鋼板は新興国に任せて、経常利益の2割強を研究開発費として注ぎ込むハイテン材技術を強化している。

なので、新日鉄、トヨタグループがアメリカでも間税分以上の値上げを強行する事も可能である。
今の先端技術を売るマーケットは、マーケットインから新しい形のプロダクトアウトに世界の技術潮流は変わりつつあるからである。

結果、アメリカ国民は高い車を買い、技術で対抗出来ないアメリカの鉄鋼メーカーが勝負出来るのは中国製鉄鋼という事になる。

それではハイテン材について見てみよう。

1.ハイテン材

車のボディはほぼハイテン材となっている。
ハイテン材は高張力鋼板が正式名だが、鉄の3倍の引っ張り強さを持つ。

なので鉄の三分の一の厚みで使え、車の軽量化に寄与する。
一般に100kgの軽量化で1リッターあたり、1kmの燃費向上と言われている。

その素性は鉄に炭素、シリコン、マンガン、チタン等10種類以上の元素配分を0.0001%単位で生産管理を必要とし、今の所日本国内でしか生産できない日本の独壇場である。

ただ、問題もある。
引っ張り強さのある物は伸びも無く、餅と針金を比べれば分かるが、伸びないので薄くすると割れやすく、車部品のプレス加工で割れやすい。

ハイテン材の加工出来る業者は日本国内でも相当限られている。

この事は、更にアメリカの立場を悪くする。
日本の鉄鋼メーカーと加工業者がトランプに反旗を翻したらアメリカ社会から車が消え去るというアメリカに取っての悪夢もあり得ない事ではない。

問題は日本政府と車メーカーである。
ロビー外交を上手くやってトランプにやられないようにしてもらいたい。

間税に対してもし、間税分以上の値上げをして、最悪でも車部品の下請けの値下げ要求をせず、大手増収増益の中で半分は赤字に喘いでいる車の下請け工場で作る部品単価をこれを機に値上げしてあげる位の強い交渉に臨んでほしい。

2.CRFP

東レのCRFP、炭素繊維複合材料無しには航空機は作れない。
CRFPは鉄の4分の1の軽さだがまだコストが高いので、今の所ハイテン材との競合には太刀打ちは出来てはいない。

しかし、ハイテン材の将来の代替材になる事は間違いない。
その伸びは、航空機に於いて、ボーイング767ではフラップのみ採用が、787では胴体、主翼、尾翼と使用量が3.5倍、エアバスはA320から最新のA380では17倍にもなっている。

車ボディ向けでアルミは溶接の難しさや事故による変形時の修理の難しさから形勢不利で、今後の車や車両等の素材は進化した超ハイテン材とコストダウンと成型時間の短縮と言う課題を克服し、進化し続けるCRFPの争いになると思われる。

トランプを恐れる事は無い。
安倍政権もこれだけ有能な世界に冠たる道具を一杯持っているのだから、つべこべ言うならアメリカには貴方が大統領在任中は日本の先端技術を駆使した製品は絶対に売ってあげません!
と啖呵を切って欲しい。

いつも能書きだけ垂れて、高い給料を掠め取る社長に、工場の現場職人がある日、一斉に反発して職場放棄する感覚である。

弱いものには強く、強いものには弱いトランプ政権への最強の武器となる。

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