お客が社員になる会社の強み

仕事柄、様々な企業に訪問し、経営者はもちろんだが、
社員の方への取材をすることがよくある。
その中で、人を大切にする経営を行う企業では、
入社・転職理由をたずねると、
「もともとは客だった」
という声を実に多く聞くことができる。

例えば、茨城県にある外食チェーンの社員は、

「子供の頃から、家族でよく利用していました。
当時の店員さんから受けたサービスが、
子供ながらに鮮明に残っていて、
ここで受けたサービスを今度は自分が
お客様にしてあげたいと思ったんです。
それが入社した理由です。」

と熱く話してくれた。

また東京都にある石けん・スキンケア商品の
製造販売を行う企業の社員も、

「私はもともと肌が弱かったこともあって、
この会社の商品を使い続けています。
自分が使い続けてきた商品だからこそ、
商品の魅力も分かるし、
よりこうしたら良いのではという改善点にも気付きます。
自分が救われたように、自分と同じような苦労を
されている方を少しでも楽にしてあげたい。
それが入社した理由です。」

と熱く話してくれた。

このほかにも実に多くの企業の社員の方から
「この会社の商品・サービスが昔から大好きだった。
ファンだった。」という言葉を聞くことができた。

自分の会社や商品・サービスが好きな社員は、
そこで働いていることだけで、
自然とモチベーションがあがる。
また商品・サービスへの思い入れも強く、
自然とお客様にそのことを伝えるのである。

こういった会社では、お客様が継続的なリピーターと
なってくれるだけではなく、
そのお客様が、今度は自身がその会社で、
客として体験した喜び・感動を提供する側に回る
という循環が生まれている。

これこそが、お客様が自社に対して最大の価値を
認めてくれている証だろう。

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