被災地発の三方良し「ラポールヘア・グループ」代表取締役 早瀬 渉 氏。

美容サロン10年の経験を持つ代表取締役の早瀬 渉氏(岐阜県出身)は、東日本大震災が起こったとき、宮城県とは縁もゆかりもなかった。しかし、「生活再建のために働きたい、でも子供がいるから働けない」「津波で夫を亡くし、店や道具も流された」という声を支援に行った石巻市で多く聞いた。

「被災地のために役に立ちたい」、雇用創出が早期復興になると考えて、2011年4月美容大手上場企業役員を退任し、同年7月ラポールヘア・グループを創業、同年10月ラポールヘア1号店を石巻市に開店した。

2018年10月現在、美容師約120人、保育担当者約30人。宮城県内、東京都と神奈川県にも進出した。1店あたり美容師8人と保育士2人が基本、託児所は客も無料で利用できる。美容師は、子育て世代と子育てを終えた世代の腕利きの美容師たちで、家庭と仕事の両立のために柔軟性を持たせるため、正社員ではなく、個人事業主として業務委託契約をした。キッズルーム併設で広さも必要なため、店舗は賃料の安い郊外の幹線道路沿いにある。

そもそも早瀬氏は、2000年に24歳で起業。リーズナブルで利便性の高いヘアメイク専門店「アトリエはるか」を創業し、全国40店舗、年商10億、社員数200人の会社に育てて、事業譲渡した。次に美容室大手の上場企業、モッズ・ヘアジャパンに入社、役員に昇格し、営業統括兼商品事業統括役員、マーケティング担当役員を歴任し経営指導を行っていた。

「東日本大震災を機に、自分自身美容業界に携わって10年という節目の年、自分のこれからの仕事に対する価値観、社会における自分の存在意義、今自分にしかできないことは何か、を深く考えさせられた」と語る。

※(河北新報2018年11月17日) 
※「第27回人間力大賞」復興創造特別賞。会社ラポールヘア・グループとして「Japan Venture Awards(略称:JVA)」受賞。三菱商事復興支援財団の支援を受けた。
公式サイト  http://www.rapporthair.com/
(人を大切にする経営学会 東北支部 本田佳世子)

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