倫理的思考が大事

▼倫理的思考が大事
経営者に必要なのは、法律的思考ではなくて、
倫理的思考ではないか、と最近思うようになりました
(このようなことを弁護士が言うのは、自己の職業的アイテムを
否定することになってしまうのですが)。
法律とは、人と人との関係を調整するための決め事です。
倫理とは、人としてのあり方だと思います。
新明解国語辞典によれば、倫理は、
「行動の規範としての道徳観や善悪の基準」
と説明されています。
坂本先生がいつもおっしゃる「あり方」、
判断基準は「正しいか間違っているか」というのは
まさに倫理的思考といえます。

▼法律に従っていればよい、というのは最低限度
坂本先生は、協力会社の支払いは、20日サイトの
現金支払いをすべきであると常々おっしゃっています。
法律的には、下請代金は、協力会社(下請会社)からの
納品等受けたとき(受領日)から60日以内に
支払いをするようにと定めていますが、これに違反をしたとしても、
遅延利息を支払う義務があるだけで罰則等もありません。
しかし、仮に親事業者のところに納品から20日サイトで
現金が支払われた場合、親事業者は60-20=40日の間、
その代金を協力会社に支払う必要がありません。
つまり、40日間、その代金分を自由に融通することができます。
ということは、親事業者は、協力会社から無利息で40日間、
その代金分を借金していることになるのです。
すでにこの事業で利益を得ている親事業者は、さらに40日間、
無利息の借り入れまでしていることになります。
それは、何とも情けないことではないでしょうか。

▼倫理的に考える
あり方(倫理的思考)でいえば、親事業者が発注者から支払を受けた日の
遅くともその翌日には、協力会社に支払いをすべきがあるべき姿であり、
より人を大切にする会社は、発注者の支払の時期に関わらず、
20日サイトの現金支払いを実施していくのではないかと思います。
つまり、発注者から支払いが40日後であっても、協力会社への支払いは
20日を守る、という姿勢が貫けるかどうかが、
いつも坂本先生がおっしゃる「人を大切にする経営」だと思います。
そのためには一定の内部留保も必要になり、そのような企業が協力会社の
信頼を得られ、永続的な信頼を得ることになるのだと思います。

(学会 法務研究部会 常任理事 弁護士 山田勝彦)

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