あなたの居場所はここにある

中学校のA先生から電話が入りました。
「降籏さん学校に来てもらえませんか。卒業生が中学校のグランドをバイクで走り回っているのです」
私が学校に行くと、17才の少年が立っていました。
「学校はおもしろくないのでやめた。仕事はきついのでやめた」とのこと。なにをやっても長続きしないと悩んでいました。
私は、「電気工事をやってみないか」と話すと、少年はとまどいながらも「お父さんが電気関係の仕事をしているので興味がある」
さらに「建設業の仕事は朝早いし、夏暑いし、冬寒い。だけどやったことが形になって残るし、手に職がつく。3年間歯を食いしばってがんばれば、一生困らない技術が身につくぞ」
少年は、その後電気工事会社で、一流の職人を目指してがんばって働いています。

また別の中学校のB先生から電話がありました。
「中学を卒業して働きたいという少年がいる。中学では就職先の世話ができないので、いい会社を紹介してもらえないでしょうか」
詳しく話しを聞くと、その少年は父親の家庭内暴力を避けるため、母親と共に転居してきていました。母を助けるため、高校に行かずに15才から働きたいという希望を持っていました。
私は面倒見がよい建設会社社長に「職親」になってもらうよう頼み、その少年は住み込みで働くようになりました。その後3年経ち、少年はすっかり仕事になじみ現場で汗を流しています。そして、母親と兄をその会社の近くに呼んで一緒に暮らしながら働いています。

普通、学校では、勉強やスポーツができる子供が優秀で、勉強が苦手で、運動神経がよくない子供は「落ちこぼれ」と呼ばれます。そのためそのような子供は自己効力感が低くなる傾向があります。しかし、たとえ勉強やスポーツができなくても、手先が器用だったり、力持ちであれば建設業にて活躍できます。
また家庭環境がよくないとつい非行に走ってしまい少年院に入ってしまう少年がいます。彼らは少年院を退院後も居場所がなく、昔の仲間と再び非行をしてしまいます。
私は「あなたの居場所はここにある」を合言葉に、そんな少年に建設業で働く場を提供し、手に職をつけ、一生働き続けることができるよう、活動しています。一人でも多くの少年が、工事現場にて笑顔で働いてくれるようこれからもがんばります。

人を大切にする経営人財塾/ハタ コンサルタント株式会社
降籏 達生

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