▼働き方改革法は異質?

▼働き方改革法は異質?

 皆さん、2018年6月に成立し、2019年4月1日から
施行される「働き方改革法」をご覧になったことはあるでしょうか。
正式名称は
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」
です。この法律は、本来あるべき法律の姿とは、
全く異質な姿をしています。

▼通常の法律の定め方
 通常の法律には、「総則」という章があり、
そこにこの法律の目的や原則が記載されています。
そして、その後の章で個別の内容について規定されています。
たとえば、労働契約法の第1条は
「この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、
労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の
原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、
合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるように
することを通じて、労働者の保護を図りつつ、
個別の労働関係の安定に質することを目的とする。」
などと規定されています。

▼「働き方改革法」について
 しかし「働き方改革法」には、「総則」も目的や
原則の規定もありません。
「働き方改革法」は、いきなり第1条で
「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の
一部を次のように変更する。」と規定され、
その次にはいきなり
「第十二条三項四号中「第三十九条第八項」を
「第三十九条第十項」に改める。」
などと規定されています。
 かなりひどい法律です。
条文を読む人のことを全く考えていない条項です。
 なお、この法律には、最後に「理由」として、
この法律の目的が書かれています。

▼こんな法律で大丈夫か?
会社法や労働法は時代の流れに合うように、絶えず変更が
必要となります。しかし、このような何とも「やっつけ」で
作ったかのような法律でいいのでしょうか。
本当に、働く人のために「働き方改革」を実践しようと
するのであれば、もっと骨太のしっかりした法律を
作って欲しいものです。

2019年、今年は年号変わり、新しい年となりますが、
今年も皆様に新しい情報をお伝えしたいと思っております。
どうぞ宜しくお願いいたします。

(学会 法務研究部会 常任理事 弁護士山田勝彦)    

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