「労使、人材確保を優先」(日経新聞2019年1月29日)

▼「労使、人材確保を優先」(日経新聞2019年1月29日)

春季労使交渉が始まりました。
日経新聞によれば、労使とも人材確保のため、
実質賃金アップを目指して労し交渉がスタートしたとのことです。
これまではベアにこだわらず、非正規社員の待遇改善、
外国人労働者、シニアへの対応も含め待遇面での向上を求める
方向になってきています。
これ自体は、大変によいことだと思います。
もっとも、未だ中小零細企業の業績は大手企業ほどの
状況にはなっておらず、どこまで裾野を広げることができるかが
今後の課題だと思われます。

▼「本末転倒」といわれないために
最近、「社員を大切にするべき」との発言も多く聞かれるように
なりました。これもとてもよいことだと思います。
しかし、ちょっと気になることがあります。
最近になって「社員を大切にするべき」と発言をするように
なった方々の雑誌や書籍の発言内容を確認すると、
手段と目的が逆転しているのがうっすら見え隠れしています。
「人を大切にする経営学会」では、社員とその家族を大切に
することは目的であって、手段ではありません。
しかし最近の一部の方々の発言には、「人手不足だから・・・」
「業績を上げたいから・・・」というように手段として
「社員を大切にするべき」と言っているように思われます。

▼手段ではなく目的として
しかし手段として社員を大切にすると言うことであれば、
人手不足が解消したら、業績が向上したら、
もう「大切にしない」ということにもなりかねません。
坂本先生がいつもおっしゃっているとおり、
「会社は、会社にかかわりのあるすべての人を
幸せにするために存在」しているのであり、
社員を大切にするのは、その会社の目的の一つなのだ!
ということを、改めて自戒したいと思います。

(学会 法務研究部会 常任理事 弁護士山田勝彦)

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