着実に成長しながら持続する企業の特徴

着実に成長しながら持続する企業の特徴な何なんだろう。
ひとを大切にする経営大学院での学び、事業承継の研修をする際の調査等での気付きから、私なりに整理してみます。

ひとつ目のキーワードは「年輪経営」

年輪経営とは、樹木が1年成長する度に年輪をひとつ重ねるような経営、身の丈を考えながら確実にひとつひとつ年輪を重ねる経営です。

毎年少しずつでも必ず成長する経営であれば、成長し続けて年齢100歳の会社になることは当然予測できます。
急成長を否定しているわけではありません。
年輪経営推進の成果として急成長することもあるでしょう。
ただ、急成長を目的にすると、儲け追求だけの経営となり、自分さえ良ければとの考えのもと無理な正しくない経営を進める危険性があるのです。
誰かの犠牲のうえで急成長したのであれば、隆盛はほんの一瞬だけで、早晩衰退し消滅することになりかねません。

では、年輪経営のためには何が必要なのでしょうか?

まずは、経営するうえでの正しい「あり方」を経営者が明確にすることです。

正しい「あり方」とは、「仕事を通じていかに多くの人に幸せの種を蒔けるか」を追求し続ける姿勢のことです。
常に「幸せ」を基準に正しいかどうかで判断し、正しい取り組みで一歩進むことで年輪がひとつ増えていきます。

正しい「あり方」で経営するうえで最も重要なことは、「社員を大切にする経営」です。

大切にされた社員は幸せを感じ、自信とモチベーションが高まり、主体性も出てきます。そうすると、自分も周りの人、とりわけお客様に幸せになってもらいたいと思い、「自分がお客様だったら」の視点で考え行動します。それが、「顧客満足」を高めることになるのです。
経営者は、「顧客満足度」を高めるのは「社員」だということをあらためて認識し、積極的に社員の満足度を高める経営(社員を大切にする経営)を追求することが必要です。
もちろん、取引先、下請け先、地域など関係する人の全てを大切にすることも必要です。
それが年輪経営につながるのです。

「経営力を高め続ける」ことも年輪経営に重要な要素です。

常に未来を見据え、景気に左右されない商品やサービスの創造に努め続け、経営力を高め続けることが年輪経営につながるのです。
当然、人財の確保・育成、研究開発等、未来に向けた投資、取り組みは欠かせません。

年輪経営に必要な要素を再整理します。

①「正しいあり方」に基づき正しい判断をすること、「正しいあり方」に基づく適切な方向性を示すこと(ブレない経営の推進)
②全社員が目的達成に向かって主体性をもって行動する職場環境を整備すること(社員を大切にする経営の推進)
③景気に左右されない商品やサービスの創造に努め続けること(経営力を高め続ける経営の推進)

これらは、経営者の最も重要な仕事とも言えます。

ふたつ目のキーワードは「不易流行(ふえきりゅうこう)

不易:時代や環境の変化があっても変えてはならないもの(経営理念=あり方)
流行:時代や環境の変化に応じて変えていかなければならないもの(経営戦略・戦術=やり方)
ブレない「あり方」にふさわしく、さらに時代や環境にふさわしい「やり方」に変える経営が「不易流行」経営です。

「いつの時代でもお客様に最高の美味しさを提供したい」という「あり方」のもと、室町時代から続く和菓子屋の経営者は「味も必要に応じて変える」と言います。

海外展開するラーメン店の経営理念は「変わらないために変わり続ける」。経営者は「味もサービスもイメージも、変える時はガラッと変えます。来てくださるお客様に喜んだり驚いたりして頂きたくて。変わらないために変わり続けるということは、常にチャレンジをしていくということなんです」と。

松下幸之助氏は、「正しい経営理念をもつと同時に、それにもとづく具体的な方針、方策がその時々にふさわしい日に新たなものでなくてはならない。この『日に新た』ということがあってこそ、正しい経営理念もほんとうに永遠の生命をもって生きてくるのである。」と言っています。

正しいあり方によるブレない経営姿勢のもと、それにふさわしくかつ時代や環境にマッチした「やり方」を見極め推進すること。その経営姿勢が社会に認められ、会社の持続化を可能にするのです。

つまり、着実に成長しながら持続する企業の特徴は、年輪経営と不易流行経営による経営推進なのです。

人を大切にする経営人財塾 藤井 好宏

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です