ホワイト企業と日本でいちばん大切にしたい会社の違い

昨日、3月22日第9回日本でいちばん大切にしたい会社大賞授賞式が行われて、100社の自薦・他薦の中、今までで最高の20社が受賞されました。事務局としては、運営にはまだまだ課題がありますが、大きなトラブルもなく終了できたことでホッとしています。

拍手をするだけで、わざわざ全国から集まっていただいた600名を超える方、手弁当で全国に審査を頂いた方、協賛だけでなく、ボランティアとして当日の運営に尽力いただいたさくら住宅二宮社長を中心とした合同会議のメンバー、1年間一緒に勉強していた経営人財塾の塾生に、心から感謝を申し上げます。

さて、ホワイト企業と日本でいちばん大切にしたい会社を同一化されたり、違いについて、時々、質問されますので、本日は、私見として書きたいと思います。(私見ですから、人を大切にする経営学会の統一見解ではありません)

ホワイト企業とは、
「社員に劣悪な環境での労働を強いる企業を指す「ブラック企業」の対義語。社員の待遇や福利厚生などが充実し、数ある企業の中でも働きやすさにおいて特に優れている企業、という意味合いで使われる言葉です。就職や転職の際にブラック企業が避けられるのとは対照的に、安心して仕事に打ち込めるホワイト企業は、入社することが好ましいと奨励され、実際に新卒社員の定着率も高いのが特徴です。」 コトバンクより

まず、2者択一的区分けに違和感を感じます。

ホワイト企業とブラック企業だけでなく、
プラス思考とマイナス思考
性善説と性悪説

なども、同様に、二者択一的な区分け的に使われます。
本当にそうでしょうか?

ブラックか、ホワイトかは、単純に労働時間が長いとか、労働環境、例えば上司の言動とかで簡単に決められるものではないと思います。不払い残業など、明らかに違法行為は、ブラックというよりも犯罪です。

ブラックかホワイトかは、
①経営者が心底、関係者の幸せを考えているかどうか?
②働いている人が、大切にされているといった実感があるかどうか?

例えば、新しく起業したベンチャー企業に働く人たちにとって、当然、長時間労働など、労働環境が悪いことは容易に想像できます。しかし、そこで生き生きと働いている人がいます。もちろん、一端、入社としても、嫌で辞めていく人もいるのも事実です。どちらが「善」で、どちらが「悪」となるというふうに簡単に決められるものではありません。

日本でいちばん大切にしたい会社大賞を受賞した企業の歴史を紐解いて聞いてみると、順風満帆というより、過去、想像をはるかに越えるような苦難を乗り越えた企業が多いことが分かります。もちろん、その苦境の間は、長時間社員が働いた時代もあったでしょう。しかし、長時間働かせて多くの売上利益を上げようと意図したのではなく、社員とその家族の生活を守ることを最優先し、もがき苦しんできたことが確認できます。
結局のところ、ブラックとホワイトとは二者択一的に、簡単に割り切れないのではないのではないでしょうか?

ポジティブ心理学が注目され、プラス思考が良しとされます。
しかし、この点も簡単に分けられないと思います。
私も経営者の端くれですが、毎日が心配で心配で・・というのが本音です。
この点は、知り合いの経営者も同じような方も少なくありません。
マイナス思考で心配だからこそ、「転ばぬ先の杖」で先々を見て用心深く手を打てるといった面もあります。

性善説と性悪説も同じです。
孟子以前には、「人間の本性は善でも悪でもない」という考え方(性白紙説)や、「性が善である人もいれば、性が悪である人もいる」という考え方、「性に善と悪が入り混じっている」という考え方などがありました。
私自身は、人間自体を善と悪のどちらかと割り切れない以上、人間の本性についても、善と悪のどちらかに割り切る二元説は乱暴に思えます。

さて、ホワイト企業の話に戻りましょう。

「日本でいちばん大切にしたい会社」は、ホワイト企業のコトバンクの定義にあるような、社員の待遇がいい、単に福利厚生が充実しているといったこととは次元が違います。私は、ホワイトと言われるような会社の中には、動機が、「人手不足対策として、福利厚生に力を入れたり、賞を目指したり・・」といったところもあります。

坂本光司会長は、ブラック企業、ホワイト企業といった言葉ができるはるか前から、

企業の目的は売上利益の追求ではなく、5人の永遠の幸せの追及である。
そして、幸せを追求すべき優先順位は以下のとおりである。
社員とその家族
取引先とその家族
お客様
地域社会
株主
手段である売上・利益を追求し過ぎると誰かが不幸になる。

と、言い続けてきています。

私自身は、5人の永遠の幸せを追求し続ける企業が、大切にしたい会社であり、この善の動機の上に、とてつもない苦労の上に、実際に、その思いが昇華され、形になったのは、「日本でいちばん大切にしたい会社」と呼ぶに相応しいのだと思います。

受賞式に来られた方は、間違いなく、会場の空気感で
こうした会社が素晴らしい、褒めるべきだ・・と心から感じたに違いありません。

日本でいちばん大切にしたい会社大賞は、次回記念すべき10回を迎えます。
また、全国から、表面的なホワイト企業ではなく、真に「日本でいちばん大切にしたい会社」と言われる企業について、数多くの自薦・他薦がなされ、9回同様に、さらに、9回以上に多くの受賞企業が生まれればと心から思います。
事務局として尽力していきたいと思いますので、今後とも、ご指導、ご鞭撻の程、お願い申し上げます。

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