働き方改革と就業規則⑧

働き方改革と就業規則⑧

時間外労働月60時間超の5割増し規定が中小企業にも!
▼時間外労働月60時間超の5割増し規定の猶予
ご承知のとおり、労基法では時間外手当について
月60時間を超えて残業をさせる場合は、
50%以上の率で計算した割増賃金を支払うことと規定されています。
しかし、中小企業に対してはその適用が猶予されてきました
(労基法付則138条)。
つまり中小企業では、時間外労働が月60時間超でも
5割以上増しの適用はありませんでした。

▼猶予期間が定まりました
「働き方関連法」により、この猶予期間が
2023年3月31日まで、と定まりました。従いまして、
これまで猶予されてきた中小企業も2023年4月1日からは、
月60時間超の時間外労働に対して5割増し以上の率の
割増賃金を支払う必要があります。

▼猶予期間中でも5割増し以上の率の割増賃金を支払う可能性
もっとも、法律では中小企業の定義は明確で、この基準を外れると
猶予期間中でも5割以上増しの割増賃金をしはらわなければなりません。
その基準は、
 資本金または出資金の額が   
一般の企業      3億円以下
   小売業、サービス業 5000万円以下
   卸売業        1億円以下
 及び
 常時雇用する労働者の数 
   一般の企業      300人以下
   小売業         50人以下
   卸売業、サービス業  100人以下
「及び」となっているので、
両方を充たさなければ中小企業とはいえません。 
従って、この条件を満たさなくなった時点で、
月60時間超に対しては、5割増しの割増賃金を
支払わなければなりません。

▼月60時間超の残業をしないために
いい会社は残業なし、あっても月10時間以内です。
しかしまだそのような安定した企業となっていない場合には、
ついつい残業をさせてしまうこともあります。
また、社長がそのような考えを持っていなくても、
役員や部課長に徹底されていない場合もあります。
そのような可能性のある会社は、残業命令を
不当に出す幹部を規律する就業規則も可能です。
「第〇条 職員が下記含む規定に違反する場合は            
制裁を与えることがあります。  (略)
・第〇条の時間規制を怠り、
時間外労働や休日労働命令を発令したり、
黙認して違法状態を発生させた場合」
                       
就業規則の活用方法、まだまだありますのでご参考ください。
(学会 法務研究部会 常務理事 弁護士山田勝彦)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です