「いい大人」との出会いを繋ぐ企業~ボーダレスキャリア株式会社

 人財塾で頂いたご縁から、ボーダレスキャリア株式会社代表取締役の髙橋大和さんに、私が事務局をしている横浜の異業種交流会に講師としてお越しいただきました。

 ボーダレスキャリア株式会社は、ソーシャルビジネスを世界8か国で25事業を手掛けている㈱ボーダレス・ジャパンのグループ企業の一つです。㈱ボーダレス・ジャパンは、様々な社会課題をビジネスで解決するという目標を掲げ、途上国での雇用創出、規格外の作物利用、障害者の雇用創出、差別偏見をなくす、貧困家庭の収入増を目指す事業などを手掛け、その売上は年47億円、従業員数1,000名を超えています。

 ボーダレスキャリア株式会社は、働くことが不安で離職を繰り返している若者に対して、仕事の適性を見極め、ステップを踏んで就職できるようなサービス「ステップ就職」を提供しています。

 子供のころからいじめや虐待といった不遇な環境にあることや、引きこもりや不登校になってしまったという、生きづらさを抱える若者は決して少なくありません。彼らが就職した場合、職場になじめればよいですが、コミュニケーションの問題などからなじめずに離職をすると、次の就職がますます厳しくなる負のスパイラルが起こる可能性があると言います。

 それを解消しようとしているのが「ステップ就職」です。最初に個別相談でその人にあった仕事を探していき、次に就活パートナーがコーディネートした会社見学をします。求人票ではわからない会社のリアルな姿を知ることができるそうです。
 希望先が決まったら、お試し就職(プレ就職)期間を最大6か月取ります。 勤務初日は新しい職場へ一緒に同行し、その後は定期的な個別相談を実施します。仕事の具体的な失敗や課題に対して、「振り返り」「思考」「改善」を一緒に考え、働くことの不安を解消できるようきめ細かな伴走支援です。そして、この会社で良いと思ったら就職できるようにしています。

 髙橋さんは、就職への不安を抱え、離職を繰り返してしまうような若者たちと関わるうちに、
若者自身の問題ではなくて、「いい大人」との出会い、環境が無かったのではないかと考えるようになったそうです。
 「いい大人」の定義は難しいですが、安心して話し、相談ができ、自分に真剣に向き合ってくれる人という意味に私は捉えました。
 企業で働くというのは単に労働力を提供するのではなく、人生の一部を預けていると言ってもよいでしょう。互いに良い時間を過ごし、良い成果を共有し、自身を成長できる場にできる「いい大人」がいることが、坂本先生が提唱されている「いい企業」につながるのではないかと思います。

人を大切にする経営学会人財塾 有村 知里

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