働き方改革と就業規則㉓

働き方改革と就業規則㉓

▼SDGsとは?
分かっているようで、よく分からないSDGs(持続可能な開発目標)
の取り組みです。「理念の経営」11月号によれば、84%の中小企業が
「よく知らない」と答えているそうです。人を大切にする経営を
実践されている方にはいわずもがなと思いますが、SDGsとは、
環境・人権・平和に関する世界的な課題を全ての国家が、
そして人類一人一人が解決をしていこうという課題です。
そして企業活動においてもSDGsに取り組むことが推奨されています。
会社は、「公器」!坂本先生は、いつも「会社は社会貢献をして
いかなければならない」とおっしゃいます。
その意味では、人を大切にする経営にとって、
SDGsは当たり前のことなのだと思います。

▼課題は大きい
課題は大きいです。17の課題は、貧困、飢餓、健康と福祉、教育、
ジェンダーの平等、水の安全、クリーンエネルギー、働きがい、
技術革新、平等の実現、住み続けられる町、つくる責任つかう責任、
気候変動対策、海を守る、陸を守る、平和・公平、パートナーシップです。
しかし実は、多くの企業でも何らかの形で、これらのいくつかは実際に
取り組んでいるのだと思います。特に人を大切にする経営を
実践されている企業は、自然とこれらの社会的課題に
長年取り組んできているのです。
では、今なぜSDGsというのか?
人は言語によって、物事を分類し理解する生き物です。
このように具体的な言葉として表されると、自覚出来ることも沢山あります。そして人は、自覚的に何かをするのと、無自覚で何かをするのと、
どちらがより集中して効果が大きいかと言えば、自覚した方が
大きいのではないでしょうか。

▼行動指針としてSDGsを取り入れる
SDGsの課題は、人類とって普遍的な課題だと思います。
したがって、事業を行うにあたって、SDGsに当てはめると、
この事業はどのような役割を持っているのかを考えることも
社員のモチベーションアップにはいいのではないでしょうか。
そして就業規則に反映させることまではともかくとして、
たとえば社員の行動指針の基礎としてSDGsを意識的に
表現することもいいのではないかと思ったりします。

(学会 法務部会 常務理事 弁護士山田勝彦)

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