前へ前へ

まだ新型コロナウイルスの影響が少なかった1月から緊急事態宣言が発令された5月までの5カ月間の中で、倒産・休廃業等した会社は3万1335社であり、前年比16%増だったと言われています。しかし、異常なのは倒産件数だけで見ると、前年比8%減だったということです。大幅に割合を増やしたのは、自主廃業です。自主廃業は23%増となりました。

私は以前から「あきらめ廃業」と呼んでいますが、これらの自主廃業した会社の多くは、破産することなく債務や社員への給与・退職金等を全て支払い、清算を済ませて廃業しています。場合によっては、多少の余剰もあったかもしれません。現在、失業者数は5万人を超えていますが、これらの方々の中には、会社が倒産してやむなく解雇された人ではなく、会社は生きることができたにもかかわらず、経営者の判断により清算され、解雇された方々が多くいます。

これらの会社は、もちろん宿泊業や飲食業の会社も多いのですが、製造業も多くなっているとのことです。

未来への見通しが見えなくなってしまったのかもしれません。そもそも新型コロナウイルス禍になる前から、日本の実質GDPは、アベノミクスの掲げた年平均2%とはならず、日銀の短観は、2018年をピークに下がり始め、すでに昨年消費税10%となった後からずっと下がり続けてきていました。それでも2020年にはオンリピックがある、これが唯一の頼みの綱だったのではないでしょうか。

オリンピックは1年延期となり、来年実施の可能性が残っていますが、もはや箱物、イベント物の短期的な盛り上がりだけでは、将来の見通しが明るくはなりません。

もっと未来に向けて希望のもてるビジョンが必要です。そして、そのビジョンに向けて一歩ずつ「前へ前へ」進み続けることが必要です。

坂本光司先生は、「経営者のノート」(あさ出版)に次のように書かれています。

「前へ前へと進まない経営者は、年齢を問わず老害である。」

「過ぎ去った過去に思いをはせるより、これから始まる未来に時間をかけるべきである。」

学会 法務研究部会 常務理事 弁護士 山田勝彦

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