「環境適応こそ経営の原点」

坂本光司教授「人を大切にする経営学講義」第10章 企業は環境適応業とは~抜粋です。

 第1章の③でも述べたように、企業とは環境適応業であり、変化適応業といえる。生き物である企業は、そのときどきの環境や変化にタイムリーに適応できなければ衰退し、やがて消滅してしまうからである。
 
 このことは大企業であれ中小企業であれ、製造業であれ非製造業であれ、変わらない自然界の掟である。ダーウィンは1859年に発表した『種の起源』で、「長い地球の歴史の中で生き残った生物は、巨大な生物でも力が強い生物でもなく、時代の変化に適応した生物である」と言っている。このことは、まさにすべての企業にも当てはまる。

 事実、過去100年以上遡って企業の衰退の歴史を丹念に調べると、この間、成長発展してきた企業は例外なく、時代が求める経営の革新と価値創造に全社一丸となって努力している企業である。

 一方、この間、消滅した企業や、好・不況のたびに一喜一憂を繰り返す企業の言動を見ると、自社の衰退を決する重大な環境変化が目の前に発生しているのに、それを無視した独善的経営を行っているのである。加えていえば、単に一時しのぎの薬物療法的手法を振り回し、かつての良き時代に再び戻ることを待ち望んでいるのである。

 その意味では、自社を取り巻く経営環境をつねに正しく評価分析し、それにタイムリーに対応する努力を怠らなければ、企業経営は大方、成功したと言っても過言ではない。

(人を大切にする経営学会 本田佳世子)

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