真価

うちの息子がスニーカーが好きだったので、10代にしたバイト先は靴屋さんだった。半年くらいたった頃、バイトから帰ってきたが、様子が変だった。目に涙がたまっている。

どうしたんだ?と聞くと、

店長から、人員削減するから出勤は今月まででいい、と言われたそうだ。

自分なりに好きなスニーカーを熱意を持って販売していた時だったので、どうやら悔し涙のようだった。

さあ、母ちゃんの出番だ!

「そっか、靴が好きでがんばっていただけに、それは悔しいね。それにしても、店長はおバカさんだねぇ。お前みたいな優秀な店員をみすみす失うようなバカなことをするんだからねぇ」

それまでの泣き顔がパッと明るくなった。

人はだれか一人だけでも自分を信じて、真価を認めてくれていれば、どんなことも乗り越えていけるものだと思う!

ちなみに、今、思い出しても、あの時の自分の一言はカッコよかったし、功を奏した。私がダメなのは、毎回、成功ではなく、逆に傷口に塩を塗る時もあったりもした(失笑)ことだ、反省。

兎にも角にも、人生は失敗が付き物。誰か一人でもいい。自分を信じて、真価を分かってくれる人がいれば、それで心を強く保てるのだ。

誰もいないときは、自分一人でもいい。

いや、一人ではない。ご先祖様が天で見ていてくれるだろう。

失敗から学ぶことが多い。

成長の肥やしにすればいい。

あとは何とかなる。

(人を大切にする経営学会会員 本田佳世子)

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