BCPにおけるハザードマップの活用

7月3日に発生した熱海市伊豆山の土石流災害に遭われた皆さん及び先週から続く河川災害に遭われた皆さんに改めてお見舞申し上げます。未だ予断の許さない状況が続いておりますが、皆さん気を付けてお過ごしください。

 さて伊豆山の土石流災害でも改めて注目されたハザードマップですが、先日もブログに富士山噴火のハザードマップ改定の記事を載せましたように最近よく目にします。ところで、このハザードマップはいつ頃から作られていたのでしょうか。

 調べてみると、事実上、火山や洪水のハザードマップは2000年以前から作られていたようです。しかし2001年及び2005年の水防法の改正により、市町村に洪水ハザードマップの作成が義務付けられ、2006年の大規模地震対策特別措置法の改正で、都道府県及び市町村に住民への地震ハザードマップによる被害予想周知の努力義務が課せられました。現在では、国土交通省でハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/index.html)で簡単に自分の会社や家の周辺を調べることができます。例えば以前私が子どもの頃に住んでいた家の真正面が土砂災害特別警戒区域となっています。

 私は仕事柄、お客様の不動産購入の売買契約書や重要事項説明書のリーガルチェックをすることがありますが、今までハザードマップを契約時に見たことはありませんでした。これだけ話題になっているハザードマップは契約には無関係なのか、不動産を購入する際には自分でハザードマップを確認しなければならないのか、と思いましたが、確認してみると何と昨年2020年7月に宅建業法規則が改正され、2020年8月から不動産売買時の重要事項説明において、洪水ハザードマップを示して説明することが義務付けられていました(宅地建物取引業法施行規則16条の4の3第3の2項)。つまり昨年8月からは不動産売買の時に洪水ハザードマップは説明されていることになります。しかしそれ以前の取引においては、特に災害可能性のある土地についてきちんとハザードマップ上の説明はなされていない可能性が高いことになります。

 改めてこの機会に会社、工場、経営者ご自身と社員の住む地域のハザードマップを確認し、万一の場合の対策を検討しておくこともBCPにとって重要なことだと思います。

 (学会 法務研究部会 弁護士山田勝彦)

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