No181記憶に残る経営者の言葉81 十勝バス株式会社(北海道帯広市;運輸業)野村文吾社長

今回は2013年9月に坂本ゼミの北海道合宿先としてご訪問した『十勝バス株式会社』さんから記憶に残る経営者の言葉をご紹介致します。

十勝バスは地域の路線バスとして事業をおこなっています。

しかし日本国内において全国的な路線バスの利用者数ピークは今からさかのぼること50年前の1969年でした。十勝バスも1969年がピークで当時2300万人もの利用がありましたが、2010年では402万人となりピーク時から83%も減少していました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

現在の経営者は野村文吾社長です。

もともと野村文吾社長のお父様;文彦氏が十勝バスの経営者でした。

“事業を引き継ぐ意思はなかった”

“父から十勝バスの危機を聞いて自分がやらなければと思った”

野村文吾氏は1998年に父;文彦氏が経営していた十勝バスに入社し2003年に社長に就任します。

“2008年、長年の業績低迷に加え原油高が経営を圧迫し、これ以上銀行から融資を受けられない状態に陥った”

“当時は業績の悪化は人口減少や原油高騰など外部の影響だと考えた”

“社員が自ら苦境を打開するために住民にチラシを配り路線バスに対する意見を聞いて回る活動を始めた”

“アンケート調査は何度もやっていましたが、なかなか本音は聞けなかった”

“戸別訪問の結果、「不便」より「不安」だから利用していない、という実態が明らかになった”

“バスは不便という思いはバス会社側の固定観念だった”

“戸別訪問の活動は路線住民の住宅を個別訪問する同社の重要な活動に定着した”

伺った際は、学校や催しに対応したバスの運行やフレックスバス、福祉タクシー、片道定期券、ワンコインバスなどさまざまなサービスを行っていました。

同社は40年間ほぼ利用者が減少し続けるという厳しい路線バス環境の中で、顧客密着・地域貢献を徹底し、真のサービスを追求したことで40年ぶりに路線バス事業の黒字化を達成していました。

十勝バスさんの取り組みは、逆境の中から地域になくてはならない存在に自ら価値を高めた素晴らしい活動です。同社の存在にも大きな価値があると感じました。

以前に投稿した記事は 十勝バス株式会社【No87いい会社視察2013/9/8】 です。このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です