人の話を聴く難しさ、聴く心の大切さ

読者の皆様 こんにちは
人財塾3期生で、中小企業診断士の堀正仁です。
2回目のブログ投稿の機会をいただき、感謝しております。

さて、人財塾では、数多くの経営者の話を聴く機会がありましたが、
登壇された経営者の先生方に“ある共通点”を感じていました。

皆さん、人を引き付ける“話し上手”の方が多いのですが、
実は“聴き上手”という点です。

例えば、心に残っているフレーズがあります。
ここでは、A社長とさせていただきます。

「ルールをつくるのは好きでない」
との講義中のA社長の話を受け、人財育成のポイントについて質問してみました。

「緊急時以外は、自分の答を直ぐに出さない。まず、社員さんに考えてもらう」
「社員さんの提案については、否定しない」
「やってみるチャンスを与える」
「もっと考える必要性がある場合には、社員さん本人に”宿題“を出す。そして対話を繰り返す」

「優しさを感じませんか。人柄を感じませんか」
一人ひとりの社員さんが、大切にされていることを実感しました。

「ルールをつくるのは好きでない」とは、
「ルールを作らなくとも、指示しなくともよい」ということです。
「つくる必要性がない」ということです。

何故なら、「社員さんが、自ら考えて、動いていく」からです。

これが、“自律的な人財を育成していくポイント”だと思っています。

そして、その根幹にあるのが、“話し上手”よりも“聴き上手”です。

さて、“聴き上手”、これが難しい。
わかっているけど、なかなかできない。

人の話を聴く、傾聴力には3段階あるそうです。

第1段階は、聴いているが、すべて聴けていないレベル。
真剣に聴いていますが、内的には、いろいろなことを考えています。
例えば、「次に何を質問しようか?」など、内省しています。

第2段階は、完全に相手に集中して聴けているレベルです。
全神経が相手に集中しています。心の底から聴けているレベルです。

この第2段階は、かなり難しいですが、聴き手側の満足度はとても高くなります。

そして、第3段階、このレベルは神業です。
相手だけではなく、その場のすべてを聴いています。語られていないこと、その場の風の流れ、光など、すべて(全方位)を聴き取っています。

中小企業診断士としては、社長さんからヒアリングする機会が多くあります。

その大半は、「社長さんの話を脳内で整理しています。そして、次の質問を考えています」。前述の第1段階の傾聴力です。

この第1段階は、相手のためというより、自分のために聴いているレベル感です。

たまにですが、ヒアリングが盛り上がることがあります。
その時を振り返ると、自分を無にして聴いていたことに気づきます。
これが、第2段階の傾聴力です。全神経で集中的に傾聴しているレベル感です。

ここは、話し手にとっても、聴き手にとっても、充実しています。
共感が生まれています。
ワクワク感が生まれています。

雑感を語ってしまいましたが、
『人の話を聴く難しさ、聴く心の大切さ』を感じています。

A社長のような聴き手になりたいと思っています。
第3段階の傾聴をしてみたい、この頃です。

人財塾3期生 和願施ヒトづくり経営研究所 中小企業診断士 堀 正仁

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