経営判断の基準となる医療倫理の4原則

本年となり、既に7日が過ぎました。今年もよろしくお願い致します。

さて、本日は医療倫理という経営とは余り関係のない話からさせて頂きたいと思います。

医療倫理には、「医療倫理の4原則」というものがあります。トム・L・ビーチャムとジェイムズ・F・チルドレスが 『生命医学倫理の諸原則 』で提唱したもので、医療従事者が倫理的な問題に直面した場合にどのように判断するかの指針を示したものです。

⑴自律性原則(autonomy)とは,「患者の自律的な意思を尊重するべきである」という原則です。

⑵与益原則(beneficence)とは「患者の利益になるようにするべきである」という原則です。

⑶無加害原則(non maleficence)とは「患者に害を加えないようにするべきである」という原則です。

⑷正義・公平(justice/equality)原則とは「社会的公平を保つべきである」という原則です。

 これらの原則は、経営者が経営において倫理的な問題に直面した場合の解決の指針にもなるように思います。

⑴自律性原則とは、自分の意思で決定することのできる人が、選択する自由がある 状況で、自身のことを自分で決め、行動することを意味します。お客様に全ての情報を提供して判断してもらうこと、社員が自立的に判断したものは尊重することは経営者にとって大切なことです。

⑵与益原則とは、お客様及び社員などかかわる全ての人のために善をなすこと。最善を尽くすこと。ここでは、経営者が 考える最善ではなく、お客様及び社員が考えるであろう最善を行うということになります。

⑶無加害原則とは、当然のこと、お客様や社員などかかわる全ての人に害を与えないように、起こりうる害を取り除き、予防することも含まれます。

⑷正義・公平の原則とは、お客様及び社員に対して平等で公平な取扱いをすることを意味します。

 このようにこの4原則は、経営者が悩む様々な場面に通用する共通の指針になるのではないかと思うのです。

私も今年は、姿勢を正して、この4原則を指針に仕事をしていきたいと思います。

(学会 法務研究部会 常任理事 弁護士山田勝彦)

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