No253 過去の受賞企業から ~第12回日本でいちばん大切にしたい会社大賞より⑦~

今週は第12回の日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞企業28社の中から印象に残った株式会社大成さんのホームページをご紹介致します。

https://www.tysei.co.jp/

株式会社大成さん(埼玉県戸田市)の創業は1954年、社員数175名、2003年に3代目社長として現社長の青柳喜彦が就任されています。

「市場分類不可能型複合的製造業」として、多種多様なものづくりの「ワンストップ・サービス」を提供しています。

●創業時の社訓「自然と人間性」

ホームページには創業者;庄條徳寿氏の言葉やその後の加筆があるかと思いますが、このような素晴らしい記載がありました。人間は自然の一部であることを知り、その分別をもって企業活動をしていく必要があるのだと聞こえます。

万物はすべて自然の分身であり、その法則に従って生きています。

人間は山川草木と同じく自然の一部であり、その間の区別はありません。

(中略)

私たちの先祖は従来自然の営みのなかに自分を置き、自然に従ったり、時には逆らったりして喜びや悲しみを繰り返す生活を重ねてきました。

しかし産業の発達につれてそれがいつしか失われてきました。

自然は人間の生活のためにどのようにでも利用することができるという考え方が支配的になったのです。

ところが、今や地球温暖化をはじめ自然のリズムをおびやかす種々の問題が発生しています。

自然は、産業の在り方がいまのままでは遠からず破掟を来すのではないかと私たちは気づきはじめています。

それにつれて自然のリズムをおびやかすことなく自然との共栄を模索する動きが世界的に強まってきています。

私たち人間が自然の一部として生きていくなら、人間みずから自然に近づき、自然の法を見いだし、自然に学んで行動を選択していかなければなりません。

それが自然の分身である人間としての誠実な生き方であり、人の道であり、人間性そのものであると思います。

(ホームページではさらに続きます、、、)

●採用ページから

当社の魅力「共に働く仲間を正しく理解して大切にします」

当社の強み「株主は社員、だから自由」

人財「人を大切にする経営」

とあります。

2021年には人を大切にする経営計画書を発表していますので、同社の取り組みが大いに想像できます。

●会社の取り組み

社員の育成 : 社外研修(中小企業大学校)・外部講師による社内研修(年代別・職種別)

社員の定着 : 転職による離職率:2.3%

有 給   : 時間有給・半日有給(有給取得率81.8%)

地域貢献  : 福祉施設への発注とスタッフの受け入れ

障がい者雇用: 2.98%(2.3%推奨法令)

高齢者雇用 : 65歳超13名(内70歳以上2名)

女性の雇用 : 56.3%(99名)、グループ長以上9名(全32名中)

改善報告制度: 年間650件

●最後に

創業時の社訓「自然と人間性」に深い共鳴を覚えました。

また明確に「人を大切にする経営」と謳っていることがストレートに素晴らしいあり方だと感じます。

このようなメッセージをホームページに掲げる企業や団体が増えてほしいですね。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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