「経営人財塾での学びを活かして」

経営人財塾5期生 齋藤広行と申します。

5期生最後の授業から早くも10カ月が過ぎました。受講させて頂いた1年間が、とても充実した日々でした、今思うと生涯で最も貴重な時間だったと思うようになりました。不思議ですが、時間が経過する毎に強く感じられます。皆様方に深く感謝申し上げます。

 私は、群馬県・埼玉県にて30年余り、自動車業界に従事しております。この業界は「100年に一度の転換期」から環境問題への取り組み、特にカーボンニュートラルへの対応。コロナ禍の影響による世界的な部品供給不足の問題等、非常事態が継続しています。また、同業者のコンプライアンス違反による、車両の生産停止。大手中古車業者の大規模な、不正を継続した経営体制の報道などが続いています。これほどの、非常事態が重なった事も経験したことがありません。被害者意識ではなく、自身反省することが多くあります。

 このような状況におきましても、事業の継続は勿論、成長していかなければなりません。

外部環境は変化し、内部の状況も日に日に変貌を重ねています。今日の常識は、明日は非常識かも知れません。多くの問題、課題が存在する状況にて、今までの仕組みを改善する量、スピードも平常時とは異なります。

 弊社においては、「温故知新」的な、伝統に自信を感じる企業イメージが個人的に感じていましたが、そういう訳にも行かない状況となりました。経営陣をはじめ、担当部署が先頭となり企業体制の変革や改善が実施されています。

 自動車業界において、最も影響されるのが、関係省庁による「法規制の対応」です。多くの要因は、環境問題や重大事故への対応による規制変更です。各メーカーは新規制に対応しなければその後、生産許可が下りず、経営に直結する問題となります。また、その影響は計り知れません。

 このような、状況で多様な改善事項や変革が数え切れないほどなされていますが、ほとんどの取り組みが「やり方」の変更です。原因や要因が生じ、それに対応すべく「最新のやり方」を競い合って開発します。その優位性にて企業の業績が大きく左右されます。あまりに業績を優先しすぎて、「あり方」を誤ってしまう。昨今の不祥事の原因が、「やり方」と「あり方」が正しく捉えられていないと思われます。その背景には、複雑な要因があるのは、勿論だと思います。これが1年間の学びの成果としての考察です。

 変化に対応すべき「やり方」改革を遂行する。変えてはならない「あり方」の共通認識。

1年間経営人財塾にてお世話になり、今後も生かして行く取り組みとして、「あり方」の重要性を、一人でも多くの方々に伝えて行ければと思います。それが「企業体質」に大きく影響すると認識しています。前回5月のブログでも記載させて頂きましたが、当社におきましては、100年企業を目指しております。「年輪経営改革」と自分勝手に表現しますが、一年一年その「あり方」が浸透され、愛され続けられる企業となるよう心掛けて参ります。

「お天道さまに顔向けのできる経営の実現」に向けて。

人財塾5期生 関東いすゞ自動車(株) 齋藤広行

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