人本経営がもたらすユニバーサル事業の成功

障害はもちろん老若男女といった差異、能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計を行うことはユニバーサルデザインと呼ばれ、その市場規模は現在3兆円を超え、2025年には16兆円に達するという試算結果があります。

人を大切にする次世代型の人本経営を実践している会社をベンチマークしてきましたが、ユニバーサルデザインの商品開発に成功している会社が多いことに気づかされています。

徳武産業では有名な「あゆみシューズ」が大ヒット商品になっています。

スワニー社のつくっているウォーキングバッグもまた足に障害があって移動に苦労していたり、歩行がきつくなったりしてきた高齢者の街中での体を支えるということを目的としてつくられています。

先日、うかがった企業は蛇行修正装置を製造していました。
この装置が創りだしているのは紙おむつでした。
赤ちゃんだけでなく高齢者にも大変ニーズが生じてきています。

パンティストッキングを製造している会社にも行きました。
いまやファッションのストッキングは中国製造のものに圧倒されていて、とても太刀打ちできません。
そこでこの会社は、医療機器取扱商品として用途開発をはかっていました。
リンパ浮腫に悩んでいる患者向けストッキングの製造に活路を見出したのです。

超高齢社会を迎えつつあるわが国において、製造業がユニバーサルデザインに着目して自社の商品の用途開発をしていくことがひとつの活路となることは間違いなさそうです。

ユニバーサルの事業化には手間暇がかかります。温もりも必要です。

人を大切にする風土のある会社でないといい商品ができてこないでしょう。

逆にいえば、人本経営を実践している会社だからこそ次世代社会にニーズとなってきているユニバーサルデザインに成功したヒット商品を誕生させることが出来るのです。

本当に人本経営の重要性は日に日に高まってきています。

小林秀司

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「人本経営がもたらすユニバーサル事業の成功」への1件のフィードバック

  1. 小林さん
    おはようございます!
    スワニー社のキャリーバックを使っていますが、本当に軽い力で引くことができます。