働き方改革と就業規則⑩

働き方改革と就業規則⑩

▼労働時間の把握の義務付け
今回の改正で悪法の代名詞とも言われた
「高度プロフェッショナル制度」などの制度が
導入されたことも影響していると思いますが、
会社は、裁量労働制の適用を受ける社員や、
時間外労働の適用を受けない管理監督者なども含めて、
全ての「労働者」について労働時間を把握する義務が付されました。

▼ガイドライン
その上で厚労省は「労働時間の適正な把握のために使用者が
講ずべき措置に関するガイドライン」を作りました。
その中で、「労働時間」とは何かを明示しました。
「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている
時間のことをいい、使用者の明示または黙示の指示により
労働者が業務に従事する時間」であると明記しました。

▼ガイドラインによる例示
その上で、ガイドラインは次のような例示を置いています。
① 使用者の指示により、就業を命じられた業務に必要な
準備行為(着用を義務付けられた所定の服装への着替え等)
や業務終了後の業務に関連した後始末(清掃等)を
事業場内において行った時間
② 使用者の指示があった場合には即時に業務に
従事することを求められており、労働から離れることが
保証されていない状態で待機等している時間
(いわゆる「手持時間」)
③ 参加しうることが業務上義務づけられている
研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に
必要な学習等を行っていた時間

あいまいなものは実態調査をすること
作業着の着替え、朝礼、点呼、全体で行う体操、
作業後の掃除等は労働時間としてイメージが沸きそうです。
接待飲食や接待ゴルフなども労働時間として
イメージできると思います。
問題は、自主的な研修、学習、始業前に自主的に行っている
清掃、一応任意参加とされている事業所の懇親会等でしょうか。
この場合、参加しない自由があることや参加しないことが
就労する上で何の不利益も受けない場合のみ
労働事件ではないと言えることになります。

▼自己申告制の時間管理の場合
なお、ガイドラインでは、自己申告制の時間管理の場合に、
仮に本人が研修や懇親会等を労働時間ではないと
報告していても、会社は、その上長の指示により参加していないか
どうかを確認するよう求めています。
(学会 法務研究部会 常務理事 弁護士山田勝彦)

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